あやぼーの文法教室*文法なんてカンタンだ! - 研究篇1. 動詞の目的語 (RSS2.0)

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研究篇★その1.動詞の目的語

2.不定詞しか取らないもの

 

主に、意向、希望、要求、期待、賛成、約束などを意味する動詞が、その後に更に動詞を目的語として続けて「〜することを」という内容を表現する時、続く動詞は「to不定詞」でのみしか用いられない傾向にあります。主な例は以下のようなものですが、例えば・・・

dare to = venture to = あえて〜しようとする

swear to = pledge to = 〜することを誓う

promise to = undertake to = 〜することを約束する

hope to < want to < wish to < desire to = 〜することを望む (ただし、切望の度合いは次第に強くなる)

decide to < resolve to < determine to = 〜することを決定する、決意する (ただし、決意の度合いは次第に強くなる)

このように、例文から動詞のニュアンスを感覚的に掴み、同様の意味を持つ動詞について関連付けて覚えてゆくと把握しやすくなります。

なお、これらの中でも「ask, desire, determine, expect, prepare, promise, want, wish」は、「S+V+O+to不定詞」の形で用いることもできます。このように目的語を不定詞との間にはさんで用いることの出来る動詞はD)「S+V+O+to不定詞」の形を取れる動詞でまとめていますので、合わせて覚えておいて下さい。

afford

I can't afford to let a chance like this go by. *注1)

こんなに良い機会を見送る余裕はない。

 = こんなに良い機会を見送るわけにはゆかない。

agree He agreed to work overtime. *注2) 彼は残業することに同意した
ask I asked him to  accompany me. *注3) 私は彼に同行するように頼んだ
care I don't care to do it today. *注4)

 = I don't like to do it today. 

今日は、それをやりたくない
claim He claims to have discovered the gold mine..*注5) 彼は、(自分が)その金鉱を発見したと主張している。
dare She dared to jump over the barbed-wire fence.  彼女は思い切って、鉄条網の柵を飛び越えた

(dare = あえて〜する、勇敢にも〜する)

decide She decided to cancel her trip to London..*注6) 彼女はロンドン行きを取りやめることに決めた
demand The man demanded to speak to the president. その男は、(断固として)社長と話させろと要求した
desire He desired to have a good result..  彼は良い結果を得たいと願った

(desire は、wsihよりも更に強い願望を表現します。)

determine I determined to act at once as soon as I got the news..

 = The news determined me to act at once.

私はその知らせを聞いて、即刻行動に移る決心がついた

(determine は、decideよりも更に強い決意を表現し、「決定する」の他に「(人に)決心させる、決意させる」という意味があります。双方の意味に応じて、主語が変わることに注意。)

expect I expect to see Mary at the meeting.   会議でメアリに会うことになると思う

(expectは主に「期待する」という意味ですが、日本語のように「好ましい結果を求める」ばかりではなく、単に「予期する、予測する」というニュアンスで使われる場合もあり、特に口語では「思う、考える」程度の意味にも使われます。)

fail He failed to do his duty.  彼は義務を果たさなかった

(fail = 〜しそこなう、しそびれる、〜しない)

guarantee I guarantee that I'll be there. 

 = I guarantee to be there. 

きっとそこへ行くと約束します

(guarantee = 〜すると約束する、補償する。ただし、例文のように節が続くことの方が一般的。)

hesitate She hesitated to take the job.  彼女はその職につくには、ためらいがあった
hope We hope to see you again soon. またすぐお目にかかれるとよいですね。
learn She has not yet learned to like fish. 彼女はまだ魚を好きにならない

(learn = 〜できるようになる、〜することを覚える、身につける。learned の語尾は[d]もしくは[t]と発音することに注意。スペルはlearntとなることもあります。)

long Kate longed to return home. ケイトはしきりに家に帰りたがった

(long = 〜したがる、思い焦がれる、熱望する)

manage Patty managed to control her angry tears. パティは、怒りのあまりこみあげてくる涙をなんとかこらえた

(manage = なんとか〜する、どうにかして〜する)

mean I don't mean to hurt her feelings.  私は彼女を傷つけるつもりはなかった。
offer My father never offers to give me money.  父は私に金をやろうとは決して言わない

(offer = 〜しようと申し出る)

pledge Henry and Ted pledged to remain true to each other. ヘンリーとテッドは、互いにずっと忠実であろうと誓った
prepare Mother prepared me to receive the bad news. 母は私に、悪い知らせを受け止める覚悟(準備)をさせた
pretend The thief pretended to be a guard. *注7) 泥棒は警備員であるかのように装った
promise I promised not to be late for school again. *注8) 私は二度と学校に遅刻してゆかないと約束した
refuse I refuse to be like my father. 父のようには、どうあってもなりたくない

(refuse = 〜するのを拒む、断る)

resolve She resolved never to go out with him again. 彼女は二度と彼とは外出しまいと心に決めた

(resolve = 〜しようと決心する、決意する。resolveは「解決する」という意味でもよく使われますが、意味からみてこの場合は後に名詞が来ることが多くなります。)

seek He didn't seek to persuade her.  彼は彼女を説き伏せようとはしなかった。

(seek = 〜しようと努める。これは文語で、口語では"try to"が一般的です。)

swear Before giving evidence you must swear to speak the truth. 証言する前に、真実を語ることを誓わなければなりません。
tend The particles tend to be unite.  分詞は結合する傾向がある

(tend = 〜しがちである、〜する傾向がある)

undertake Kate undertook to reach home before dark.  ケイトは、暗くならないうちに帰宅しようとした

(undertaker = 〜しよう試みる、〜することを引き受ける/約束する)

venture She ventured to speak to him in person. 彼女は思い切って彼に個人的に話しかけてみた

(venture = あえて/思い切って/危険を冒して〜する)

volunteer I volunteer to assist him.  私は自発的に、彼を援助しようと申し出た

(volunteer = 自発的に言う、[ある仕事や目的に対して奉仕、尽力を]申し出る、提供する)

wish Many people wish to live happily.  多くの人が幸福に生きたいと願っている
want Once he wanted to be a painter.  彼は昔、画家になりたいと思っていた

 

※注1 "afford"には「〜する余裕がある/〜する資力がある」などの意味がありますが、afford to 〜になるのは一般に概念的な余裕を示す場合が多いようです。逆に、具体的な物品について「〜を買う余裕(資力)がある」のように言う場合は、affordの後に名詞をそのまま置いて構いません。例えば「新しい家を買う余裕がない」と言う場合、to不定詞を用いて、

I cannot afford to buy a new house.

と言っても誤りではありませんが、

I cannot afford a new house. 

の方が一般的のようで、これは"afford"という語に、日本語の「まかなう」のニュアンスが含まれているためと思われます。

  

※注2 「agree + to不定詞」で「〜することに同意する」、「agree + with [人]」で「[人]に同意する」、「agree + on (about)[物事]」で「[物事]について意見が一致する」です。合わせて覚えておきましょう。

※注3 「ask + to不定詞」で「〜することを頼む、求める」、「ask for [物事]」で「[物事]を求める」です。こちらも、前置詞感覚をつけるために覚えておいて下さい。

ex) ask for help / ask for food / ask for advice

※注4 この場合の"care"は「〜したがる、〜したいと思う」という意味で、"like"と置き換えて考えることが出来ます。但し、"like"は不定詞ばかりではなく、ニュアンスによっては動名詞を目的語に取ることもあります。

ex) Would you care to dance? = Would you like to dance? 

 ⇒ "like"について詳しくは、研究篇1.動詞の目的語 B)動名詞・不定詞ともに取るもの を参照して下さい。

 

※注5 "to have discovered"になるのは、発見したのが「主張している」時点より前のことなので、完了形となっているため。以下のように書き換えることが出来ます。

 = He claims that he discovered the gold mine.

※注6 注5とは反対に、これは「未来の事柄を取りやめる」という意味ですが、その場合は形は変わりません。ただし、これをthat節を用いて言う場合は時制の関係が出てくるので、以下のようになります。

 = She decided that she would cancel her trip to London.

※注7 この例文は、The thief pretended that he/she was a guard. と書き換えることはできますが、「〜のように」につられて"pretended like a guard"としてはいけません。ニュアンスと慣用の問題ですので、この通り覚えておきましょう。

※注8 to不定詞に例文のように否定の意味を加えたい時は、toの直前にnotやneverを置きます。

   

2008.10.1.

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