動詞の後に続く目的語が名詞ならそのままの形、代名詞なら目的格にするわけですが、「〜することを」のように動詞的な意味を持つ場合には、続くのが「動名詞(〜ing)」になるか「不定詞(to+動詞の原形)」になるかは、先の動詞が何であるかによって決まってきます。そこでここでは、「動名詞しか取らないもの」、「不定詞しか取らないもの」、「動名詞・不定詞ともに取るもの」、「両方を取るが意味が違うもの」、それから更に「「S+V+O+to不定詞」の形を取れるもの」の5つに分けて、代表的なものを紹介してゆきます。 どれを取るかについては習慣的なものなので、例文ごときっちり覚えて、その動詞を使おうとする時に自動的に動名詞か不定詞かを選べるようにしておきましょう。なお、この「動名詞を取るか/不定詞を取るか」という選択問題は、TOEICでもよく見受けられます。 ではまず、「動名詞しか取らないもの」からです。
※注1 "admitted having broken"になるのは、窓を壊したのが「認めた」時点より前のことなので、完了形となっているため。 ※注2 「〜されるのを」という受身の意味になる場合は、「being + 過去分詞」の形になります。 ※注3 "Would you mind 〜ing ?"は、相手に許可を求める時に使われる慣用表現です。mindそのものにはいろいろな意味がありますが、この場合は「気にかける」で、直訳すると「〜したら気にしますか?」ということになります。 なお、動名詞の意味上の主語を前に置いて、"Would you mind my opening the window?"のように言うこともできます。このように通常、動名詞の意味上の主語は所有格にしてその動名詞の直前に置くのが原則ですが、口語では"Would you mind me opening the window?"のように言うこともあります。合わせて覚えておきましょう。 ※注4 "cannot resist 〜ing"は、"cannot help 〜ing"や"cannot but + 動詞の原形"を用いても同じことが言えます。 = I couldn't help laughing. = I couldn't but laugh. ※注5 "stop"が目的語を取る時は、このように必ず動名詞になりますが、"She stopped to talk."のような場合の不定詞は目的語(名詞用法)ではなく副詞用法です。従って意味も、「話すために立ち止まる」になるので、動名詞の場合と区別して覚えておいて下さい。 ※注6 suggest には動名詞が続くことが多いと思われますが、to不定詞が続くこともあります。 ex) I suggested to him to wear warmer clothes. (私は彼にもっと暖かい服を着るように勧めた) 2008.9.30.
追記 : 上に挙げたものの他に、deny、miss、repeatなども動詞を目的語として取る時は動名詞の形にしかならないようですが、これらは目的語に名詞が来ることの方が多いと思われます。例えば下の例の場合、seeingが無くても同じ意味になり、これは、missに「〜を逃した」という意味があることから、「映画を逃した」でも、「映画を見逃した」でも表現する内容は変わらないからです。動名詞を取らない形の方が一般的でしょう。 ex) I miss the movie. = I miss seeing the movie.(私は、その映画を見損ねた) また、give up (諦める、やめる)、put off (延期する)などのイディオムにも動名詞しか続かないものがあります。 ex) I gave up drinking last year. (私は昨年、飲酒をやめた) 追記 : 2009.11.10.+11.11.
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