Doritos Live Chat Part2

2000.1.18.

      

Part 2

Karina: Doritos Liveです! 今日のゲストはスクリッティ・ポリッティですが、そろそろ質問にお答えしてゆきましょうね。

Justin_obrien_narl: バンドをやっていて最も印象に残っている思い出って何ですか。

Green: 多分、最も印象的であり得べからざる出来事というのは、マイルス・デイヴィスと仕事が出来たことだね。とてもすごい事だったと思う。レコードが出るまで彼がぼくらの曲をカヴァーしてくれたなんてまるで知らなかったんだよ。その後、彼から電話があって、何か彼のために曲を提供してくれないか、と言うんだ。彼がカヴァーしてくれたのは"パーフェクト・ウエイ"って曲だったんだけど、その頃丁度作りかけてる曲があってね、ぼくはちょっとスタジオに立ち寄ってくれないか、と頼んでみたんだ。そしたら驚いたことに本当に彼が来てくれて...。ぼくはきっと取り巻きを連れて来ると思ってたんだけど、全く一人でだよ。しかも本当にすばらしい人だった。彼がそこにいる間にヴィデオを撮ったのを覚えてるけど、かなり怖かった。もちろんすごく楽しかったけど。

Karina: 怖かったってどうして?

Green: だって彼は伝説の人だよ。

Karina: ええ、もちろん。でも何がそんなに怖かったのかと思って。

Green: 常軌を逸してるかもしれないし、一筋縄ではいかないだろうし。他にも考えられることはいろいろ...。まあ、白人のミュージシャンに対しては、あまり寛大ではないという話も聞いてたしね。でも結局のところぼくのマイルスに対する印象は、魅力的で、優雅で、豊かな見識を持った人だ、というものなんだ。あんなすごい人と一緒に仕事が出来たなんて、今でも夢みたいな気がするよ。

Karina: 誰でも憧れますよね、それは。

Green: マイルスはぼくにとって最も忘れ得ない人だ。

Karina: さて、ファンの方からの質問に戻らなければいけませんね。

stephi92: あなたの書かれる歌詞には、思想的に見事な表現を含んだものがありますね。例えばSmith and Slappyでは"I've got a piece of never mind"とか、Perfect Wayでは"I got a lack of girl that you'd like to be"とか。そういうのは、どうやって考え出すんですか。

Karina: なかなか鋭い質問ですね!!

Green: へえ、それは嬉しい質問だな。そういうのを持ち出してくれると本当に嬉しいよ。歌詞をあれこれ思案して、それから人前に放り出すわけだけど、でも誰かが気づいてくれてるのかどうか全くこちらにはわからないからね。ぼくは自分が知ってることについてしか書けない。物語調や恋愛もの、政治的な歌詞なんてのは好きじゃないんだ。だからぼくが書けるのは、...まあ、今までやって来たことといえば、学校からアートスクールへ行って、そのままミュージシャンだからね。

Karina: 知ってることについて書いてらっしゃるというと...

Green: それと読んだもの。だからぼくが読んだ本からいろいろと入って来ているものもあるね。哲学的な考えとか、そういうのが。ぼくにとっては、そういうことについて言及した言葉を並べるのは遊びみたいな感覚なんだ。そして言葉の上ベを利用しながら何か別の事柄を表現するってやり方ね。歌詞には本当に気を使ってるよ。他の人のレコードではそんなの全く意識しないんだけど。

Karina: ご自分の作品の場合、音楽と歌詞とではどちらに重点を置いてらっしゃるんですか。

Green: どちらもだよ。でも他の人のを聞いてる時に、歌詞に注意を払うなんてことは滅多にないね。

Karina: では次の質問です。

teleman79: 大観衆の前で演奏するのは好きですか。

Green: まさか!! 

Karina: でも、もし将来的にやらなきゃならない時が来たら、どうします?

Green: 考えたこともあるし、いろいろ読んだし、いくらかましにはなったけど、でもそういう見込みっていうのはやっぱり恐ろしいよ。第一そんなことあると思う?!

Karina: ありますよ! ご自分を過小評価してません? だって...

Green: わからないよ、そうだとしても。もしみんなに気に入ってもらえなかったら自身なくすよね。でも翌日になれば、また太陽は登るんだ。You can go from five days beautiful, trees beautiful, ぼくの一生の価値っていうのは自分が経験して来たことで決まるんであって、他人がどう判断するかじゃなしいね。

Karina: ツアーの予定はないんですか?

Green: そういう話はしてるんだけど。まずはヨーロッパのテレビかな。3,4曲リハーサルして比較的小規模なところで演奏する、とか。

Karina: ご自分で言い出したんですか。

Green: だから責任もあるし、恐い一方ではバンドを集めるのもいいな、とか思ったりね。でもとにかく前向きではあるよ。

Karina: じゃあ、LAでステージを見れる可能性もあるわけですね。

Green: ハリウッド・ボールに行きたいね!

Karina: 請合ってもいいんですか。お約束ですよ! さて、次にあなたの本名が知りたいんですが、教えて下さい。

Green: グリーンだよ。列車に乗ってて、外は一面のグリーンだった。

Karina: またまた! あなたが名前を変えたその経緯や、どこからアイデアが出たのかは知ってますよ。

Green: 若かったからなあ、ませガキだったし。それにクラスには他に三人も同じ名前の奴がいたんだ。ぼくはその頃からミュージシャンが好きでね、変わった名前の。ルパートなんて平凡な名前はお断りだったのさ。

Karina: おーっと。でもそれがホントの名前じゃないでしょう?

Green: 全然違うよ。

Karina: 私はマイケルじゃないかと思ってるんですけどね。

sally_creahg: ハイ、グリーン。"ファースト・グッバイ"って本当にいい曲ですね。他のと違ってあの歌詞は実話みたいな感じがするんだけど、そういう自伝的な歌詞も書き始めたんですか。それともやっぱりフィクションかしら。

Green: やあ、サリー。あれは実話だよ。まあ、経験と言うほどのものじゃないかも知れないけど。本当の気持ちかな。

Karina: あれって実際にあったことなんですか! 今までとうして書かなかったんですか。

Green: ぼくが好きなミュージジャンは殆ど本当のことを歌ってるんじゃないかと思うんだけど、作為的に作ったりせずにね。まあ、ぼくの場合失恋すると船に乗ってどこか行くとか...。ともかくこの曲の場合、ただ自然に出てきたものなんだ。たまに作ろうなんてまるでしてない時にギターでコードを流してると言葉が出てくることがある。この時はウエールズにいて、出来上がったのは早朝だったんだけど、自分でもびっくりしたよ。結局古い失恋についての告白、みたいな曲になったね。

Karina: 昔の、ですね。今のじゃなくて。で、この彼女は自分のことを歌ってるって気づいてるのかしら。

Green: さあね。そういうことってよくわからないよ。

Karina: ところで、よく貴方の声がすばらしいというお話を伺うんですが、マイルス・デイヴィスも絶賛してましたよね。そう言われてどう感じますか。

Green: ああいうキーキー声ね、うーん、キーキーでもないのかな。曲作りを始めた頃ってイギリス英語のアクセントで歌っててね、声もまるっきり違ってたんだよ。で、その後しばらく音楽から離れていろいろ考えるところがあってさ。それほど意識したわけでもないんだけど、次に歌ってみたらああいう声が出て来たんだ。なんていうか...、より軽くなったって言えばいいのかもね。どう表現したらいいのか困るんだけど。

Karina: ご自身では気に入ってるんですか。

Green: 好きだったよ。変わってるから。

Karina: 歌ってる時でも? 自分のもともとの声じゃないのに、どうやって出してるんですか。

Green: 簡単だよ。曲を書くのは楽しいし、メロディが出てきて仕上がってみると、んー。誰か他の人が楽しむためにあるみたいなんだよね。

Karina: クールですね。

Green: あの声ってぼくの中に住んでる誰か別の人のものみたいな気がする。で、その人、っていうか、それ自体になり切るのがぼくはとても好きなんだ。

Karina: じゃあ、ちょっと聞いてみましょうか。「アノミー&ボノミー」の二曲目に入っている曲なんですよね。そういえばこのアルバムって全部で11曲収録されています。では、その中から"ティンゼルタウン トゥー ザ ブーギーダウン"です。どうぞ。

(Plays: Tinseltown to the Boogiedown)

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