★スペルに慣れるには?★ 英単語はランダムなアルファベットの並びのように見えますが、実はスペルにはいくらか法則性があります。名詞にはよくtionやsionで終わるものがあるとか、形容詞や副詞はlyで終わるものが多いとか、ある単語が名詞、動詞、形容詞、副詞として用いられる時には似たような変化を遂げるとか、erやorで終わる時は「何かをする人(モノ)」を表す単語であるとかいうことですね。また、発音も音の並びに対して法則性があり、スペル慣れしてくると知らない単語が出てきた時でも大体の読み方が分かるようになってきます。逆に、うろ覚えしている単語のスペルも、発音から推測してだいたいのとこ正しく綴ることができるようになると思います。 そこで、スペル慣れするために効果的なのが「写経」です。まあ「写経」というのはあやぼーが勝手にそう名づけているだけですが、元来は仏教のお坊さんなんかが、修行のためにお経を書き写すことを言います。それと同じように、やたら難しいコトバが出てくる文学作品などを、意味が分かるか分からないかはともかくとして、そのまま正確に書き写す英語修行を「写経」と呼んでいるわけです。 あやぼーの場合、ある種の文学作品や詩作品は本当にバイブル的な意味を持っているので、それを書き移すことは元来の意味での「写経」とも似たものがあるんですが、そうでなくても、気に入った作品を毎日コツコツ書き書きしていると、あ、またこの綴りが出てきたとか、これのつづりは前に出てきたあれと似てるなとかいうことが、感覚的に身についてくるものです。 これを「精読」とカップリングして、同じ教材を徹底的に読み書きすると効果的なんですが、最初のうちはあまりコトバを覚えようと力まず、惰性で書き写す程度で良いでしょう。後に同じ教材を「精読」してゆくとか、逆に「精読」している教材を写経するとか、そうすると知らなかった単語がぐっと印象に残ることになり、スペル、意味とも確実に脳に記憶させることができます。(「精読」については、「読む」ための徹底学習術2. 精読に挑戦しよう を参照して下さい。) この学習方法も結局は「習うよりなれろ」式というべきもので、沢山の単語を見るだけでなく書き写していると、スペルも、文章の中での単語の並び方、つまり文法的な要素をも感覚的に把握することができるのです。こういった感覚的な理解を元にして初めて、上級では理論としての文法を徹底的に分析研究するということが楽にできるようになります。 「写経」は文学作品ばかりでなく、特に強くなりたい分野の単語があれば専門書やニュース雑誌、現代小説などでも全然構いません。こういうことは、とにかくやればやっただけ実力に繋がってゆくと思いますが、一日せいぜい5〜10分もやれば十分でしょう。要は続けることが大切なんです。
★メールを書いてみる / BBSに参加してみる★ 英語の学習方法として昔からよく海外にペンフレンドを持つというやり方がありました。これは定期的に英語を書くということと、ネイティヴの使う実際的な英語を読むことができるという点で有効な方法だったと思います。 文章を「書く」というのは、「書くべきこと」がなければなかなか練習できない分野ですね。だからペンフレンドを持って、日常のあれこれをテーマに定期的に文章を書くということが有効でもあったわけですが、ペンフレンドを見つけても、ずっと文通を続けるというのはなかなか大変なものです。でも、今はインターネットというものがありますから、気に入った海外サイトのオーナーに感想などをメールで書き送るとか、BBSにちょっと書き込みをしてみるとか、気軽にトライできるやり方がいろいろ考えられるでしょう。自分の語学力向上のための練習ですから、返信がなくても気にしないことです。一人の人とずっと文通を続けるというのはけっこう重いものがありますが、ちょっと感想を書き送ってみる程度なら、沢山の相手に向かって出来ることですから練習台にはこと欠きません。ただし、相手の不愉快にならないよう、言葉や内容は選んで、礼儀正しい誠意ある文章にして下さいね。 また、自分で英文のブログをやってみるというテもあります。これなら、日本語のブログと同じで、その日あったこととか、考えたことをつらつら書いてればいいんですから日記と同じようなもの。日記と違って毎日書く必要もありませんから、気の向いた時に書いて更新すればよく、従って続けやすいのではないかと思います。また、ブログとして公開しておくと、読者のあることとして書いてゆきますから、単に日記をつけるより公的な文章を書くようになり、そのうち読者がついてくれば書きがいや面白みも出てくると思いますよ。 このようにして定期的に文章を書いていると正確なスペルを必要としますから、続けてゆくうちに既にうろ覚えしている単語を記憶に定着させてゆく役割も果たします。「書く」ということについても、「読む」「聴く」「話す」同様、やっぱり「慣れ」が有効で、従って続けることが大切ということですね。 2007.7.5. その3-3.雑読のススメ <<
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