接続詞は、その文中での働きによって「等位接続詞」と「従位接続詞」に分類されますが、 @ 「等位接続詞」とは and, but, or, for, so のことで、語と語、句と句、節と節のように、文法的な扱いの上で同格の内容を並列して繋ぐのに用いられるもの A 「従位接続詞」とは例えばthat, as, if, though など、文法上、主節に対して従属関係にある節を導くものを言います。従位接続詞は原則として節どうしを繋ぐもので、語と語、句と句を繋ぐことはありません。ただし、冗長になるのを避けるために「主語+述語」が脱落するような場合は、語と節や句と節を繋いでいるように見える場合もあります。 ※「節」とは主語+述語を含む形で文の一部を形成するもの、「句」とは主語+述語を含まない連語の形でひとつの意味を表すものをいいます。 ex) I bought a pen and a pencil. (私はペンと鉛筆を買いました) ・・・ 語を結ぶ等位接続詞 All her sisters went out, but she alone stayed at home. (彼女の姉妹はみな出かけていたが、彼女だけは家に残っていた)・・・ 節を結ぶ等位接続詞 I think that he'll arrive in time. (私は、彼が間に合うようにつくと思う)・・・ 従位接続詞 Though young, he has much experience. (若いが、彼は経験が豊かだ)・・・ 従位接続詞が導く節から「主語+述語」が脱落した例 = Though he is young, he has much experience.
英文を沢山見てそのカタチに慣れてくると、実は英語とは「主語+述語〜+that節、主語+述語〜+that節」の繰り返しでいろんなことが言えてしまうんだなということが分かって来るでしょう。もちろん、thatの代わりにasやbecauseなど、that以外の接続詞によって繋がれている場合も多いわけですが、従ってこれも含めて「接続詞」というものを正しく把握すれば、一見複雑に見える長文も、構造上どこで切って意味を考えれば良いのかが分かるようになり、大意も掴みやすくなります。 ただし、thatは関係代名詞としても非常によく使われる語ですが、文法上、厳密に言えばこれはthatの代名詞用法で、上の例文のようなthatの使い方が接続詞用法です。関係代名詞には必ず先行詞がありますので区別をつけることができると思いますが、知識として覚えておきましょう。 ex) My father has an old car that he bought ten years ago. (私の父は、十年前に買った古いクルマを持っている) ・・・ an old car が先行詞なので、このthatは関係代名詞
また一般によく前置詞として用いられるsince や after にも接続詞用法があり、これらの語が節を導いている時は前置詞ではなく接続詞であると判断できます。 ex) I've known him since ten years ago. (私は、十年前から彼を知っている) ・・・ 前置詞用法 I've known him since he was a child. (私は、彼が子供の頃から知っている) ・・・ 接続詞用法
以上は文法上の働きによる分類ですが、これとは別に、 @ and, but やthat, whenなど一語で接続詞の働きをするものを「単純接続詞」 A as soon asやas if など数語が集まって接続詞として用いられている場合を「句接続詞」 B not only 〜but also ...やboth 〜and ... のように他の語と習慣的に呼応している場合を「相関接続詞」 とする分類もあります。合わせて覚えておきましょう。
では、次の章から「等位接続詞」と「従位接続詞」の分類に従って、具体的な使い方を見てゆくことにします。
2008.8.20. 2008.9.2.改稿
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