四の五の言わずに黙って暗記 - 文法なんてカンタンだ!!

基礎篇★その17.接続詞

2,等位接続詞

 

and, but, or (nor), for so」、学校で呪文みたいにこういうのを覚えさせられたことがありませんか? これが代表的な等位接続詞です。一般にこれらはどれも、「文法上、同格の要素を繋ぐ」のに用いられ、習慣的に他の語と呼応してセットで用いられている場合もよくあるので、合わせて覚えてゆきましょう。

 

1. 基本の使い方

基本的には以下ように、語と語、句と句、節と節を並列して繋ぐのに用いられます。

ex)  

Mary and Jane are good friends. (メアリとジェーンは親友どうしです)

I live in town, but my brothers live in the country. (私は街に住んでいるが、私の兄弟は田舎に住んでいる)

Which will you take, this or that? (これかあれか、どっちを取りますか?)

I cannot go out, for it is raining hard. (雨が激しく降っているから、出かけることができない)

It's late, so you'd better go home. (もう遅いから、帰った方がよい)

This is a strange story, yet it is true. (ヘンな話ではあるが、しかしこれは事実だ)

 

2. 他の語とセットで用いられる場合(相関接続詞)

等位接続詞が他の語と相関的に用いられる例として以下のような構文がありますが、ここで特に注意しなれればならないのは、それが主語になっている時の動詞の人称についてです。それぞれの場合で、単数扱い、複数扱いが決まってきますので、合わせて覚えてしまいましょう。

@)both A and B (AもBも両方とも)

She can both sing and dance. (彼女は歌って踊れる)

Both Jane and Mary were at the party.  (ジェーンとメアリは二人ともパーティに来ていた)

 ・・・ 述語動詞は常に複数扱い

 

A)not only A but (also) B (AばかりではなくBも)

Tom not only smokes but (also) drinks. (トムはタバコばかりではなく、酒もやる)

Not only Tom but (also) his parents were at the party. (トムばかりではなく彼の両親もパーティに来ていた)

Not only his parents but (also) his elder sister was at the party. (彼の両親ばかりではなく姉もパーティに来ていた)

 ・・・ 述語動詞はB(後の方)に一致する

 

B)not A but B (AではなくてB)

He is not a student but a teacher. (彼は生徒ではなくて先生です)

Not Jane but her sisters were at the party. (ジェーンではなくて彼女の姉妹がパーティに来ていた)

 ・・・ 述語動詞はB(後の方)に一致する

 

C)either A or B (AかBかどちらか)

He wanted to be either a doctor or a lawyer. (彼は医者か法律家のどちらかになりたかった)

Either you or she has to go. (あなたか彼女のどちらかが行かなければなりません)

 ・・・ 述語動詞はB(後の方)に一致する

 

D)neither A nor B (AもBもどちらも〜ない)

He wanted to be neither a doctor nor a lawyer. (彼は医者にも法律家にもなりたくなかった)

Neither Jane nor her parents were at the party. (ジェーンも彼女の両親も、パーティには来ていなかった)

Neither her parents nor Jane was at the party. (彼女の両親もジェーンも、パーティには来ていなかった)

 ・・・ 述語動詞はB(後の方)に一致する

 

E)命令文 + and ・・・ (〜せよ、そうすれば・・・) / 命令文 + or ・・・ (〜せよ、さもなくば・・・)

Talk of the devil and he will appear. (ウワサをすれば影がさす)・・・直訳では、「悪魔のことを話せば、悪魔が現れる」

Hold up your hands or you will be a dead man. (手を上げろ、さもなくば命はないぞ)

 

では、以上のような点に注意して、以下の日本語を英語に直してみて下さい。極力、日本語で考えず、イメージを自動的に英語にする努力をしましょう。もちろん、発音やイントネーションにも注意して下さい。すぐに言えなかった場合は正解例を見て記憶し、少し時間を置いてから言えるかどうか試してみます。これを何回か繰り返すうちに、日本語に対応した英語が難なく出てくるようになると思いますよ。

1. 生きるか死ぬか、それが問題だ

1. To be or not to be, that is a question.

2. どんな間違いも見逃さないようにチェックしなさい。

(目的「〜するように」を表現する接続詞 soを使って)

2. Check carefully, so any mistakes will be caught.

= Check carefully so that any mistakes will be caught.

= Check carefully in order that any mistakes will be caught.

3. 彼がよく調べた結果、間違いが見つかった。

(結果「その結果、それで」を表現する接続詞 soを使って)

3. He checked carefully, so the mistakes were caught.

4. この機械は良くて、しかも安価だ。

4. This machine is both good and cheap.

5. メアリの両親も彼女の姉も、私に親切にしてくれた。 5. Both Mary's parents and her sister were very kind to me.
6. トムばかりではなく彼の両親も私に親切にしてくれた。 6. Not only Tom but his parents were very kind to me.
7. トムばかりではなく彼の兄も私に親切にしてくれた。 7. Not only Tom but his brother was very kind to me.

 

8. ジェーンも彼女の両親も、家にはいなかった。

8. Neither Jane nor her parents were not at home.
9. 選択科目としてフランス語でも、スペイン語でも、日本語でも、どれでも取ってよい。

(二者以上になってもeither 〜 or ...を使うことができる)

9.  You can take either French, Spanish, or Japanese as an elective.

10. 一生懸命勉強しないと、試験に落ちるよ。

(命令文 + or ・・・を用いて)

10. Work hard or you will fail in the examination.

解答例1.句と句を接続詞で繋いだ例で、ハムレットの名文句。

解答例2.soには接続詞用法の他に、副詞用法、代名詞用法、形容詞用法など様々な用法があるが、「目的、結果」を表現するのによく使われる「so that」 は基本的にsoの副詞用法である。これとは別にsoのみで同じ意味を表現する接続詞用法もあると思えばよい。これが等位接続詞 so である。ただし、今日ではこれらが混用されたためか、口語では副詞用法のso that からthat が脱落して接続詞化し、soのみで使う例が一般的となっている。

解答例5.〜8.動詞の形に注意。

解答例10.fail in the examination = fail in the exam (試験に落ちる) 

※ただし、fail は他動詞としても自動詞としても用いられ、その両方に「試験に落ちる、失敗する」という意味があります。inが付くのは自動詞として用いられている場合で、従って「fail in the exam」=「fail the exam」となり、前置詞inが付かなくても間違いではありません。

 

2008.8.20.

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