指示代名詞の代表的なものはthis(these)、that(those)ですが、such、same、soなどにも代名詞としての用法があります。this と that は単数を受け、these と those は複数を受ける点に注意して下さい。また、this(these)、that(those)、such、sameは形容詞として、soは副詞として使われることも多いので、あくまで「指示代名詞としても使える」という覚え方をしておきましょう。
1.this (these) と that (those) 物理的、時間的に近い存在を指す時はthis (these)、遠い存在を指す時はthat (those)を使うのが原則です。以下は、よく使われるthisやthatの注意すべき用法です。 @) that (those) of 〜 前出の「the + 名詞 + of 〜」を受けて、重複を避けるために使われます。 ex) His collection of toys is larger than that of mine. (彼のおもちゃコレクションは、私のより大きい。) ※ この場合の 「collection」 は集合名詞。一点一点を問題にしているのではないので、単数で受ける。
A) 「前者」、「後者」を示す this (these) - that (those) 先にも書いたように、this は近い存在、that は遠い存在を指しますので、文中で後に出て来た方つまり日本語で言う「後者」を指すのがthis (these)、「前者」を指すのがthat (those)となることに注意して下さい。 ex) We keep two cats and three rabbits. But I like these better than those. (うちではネコ2匹とウサギ3匹を飼っている。しかし、私はウサギ(後者)の方がネコ(前者)よりも好きだ。)
B) 「those who 〜」と「that which 〜(= what)」 先行詞の代用としてthose や that を使う用法です。「those who 〜」は「〜な人たち」、「that which」は「〜なこと」という意味なので、形式的な先行詞と考えると良いでしょう。 ex) People like those who are kind. (人間は、優しい人が好きなものだ。) You can take that which you want. (= You can take what you want.). (好きなものをお取りなさい。)
2.such の用法 「そのようなひと(もの、こと)」の意味で、単数にも複数にも用いられます。 ex) He claims to be a friend but is not such. (彼は友人だと言い張っているが、そんなものではない。) I will accompany you if such is your wish. (お望みなら、お供します。) また、よく使われる形に「such as 〜 (〜のようなもの)」、「as such(そのようなものとして、それ自体として)」があります。 ex) I will give you a dress such as Mary wore at the party last week. (先週のパーティでメアリが着ていたようなドレスを、あなたにあげよう。) As he is a very respectable scientist, you must treat him as such. (彼は大変尊敬される科学者であるのだから、あなたは彼をそういう存在として扱わなければならない。) The book, as such, didn't interest her so much, but the pictures within the pages were great. (その本、それ自体はそんなに彼女の興味を引かなかったが、しかし中の挿絵がすばらしかった。)
3.same の用法 same はふつうthe を付けて用いられ、「同じようなひと(もの、こと)/ 同一のひと(もの、こと)」の意味になります。 ex) Do you have to go to the dentist's ? I must do the same. (歯医者に行かなければならないんですか? 私もです。) Is this the same (that) you show me the other day? (これは、先日見せてもらったのと同じものですか?)
4.so の用法 @) say, speak, tell, think, hope, suppose, fear, hear, do などの目的語として用いられ、「そういうこと」の意味になります。 ex) I told you so. (だから、そう言ったじゃないか。/ 言った通りだろう。)
A) 「So + V + S」で、「〜もそうである」はよく使われる形です。So の後は、主語と動詞が倒置になっていることに注意して下さい。 ex) He saw a stranger near the park last night. So did I. (彼は昨夜、公園の近くで見知らない人を見た。私もだった。) これとは逆に「〜もそうでなかった」と言う言い方が「Neither + V + S」です。これも主語と動詞を倒置にして使います。 ex) I don't know her brother. - Neither do I. (私は彼女の弟を知りません。 - 私もです。)
では、以上のような点に注意して、以下の日本語を英語に直してみて下さい。極力、日本語で考えず、イメージを自動的に英語にする努力をしましょう。もちろん、発音やイントネーションにも注意して下さい。すぐに言えなかった場合は正解例を見て記憶し、少し時間を置いてから言えるかどうか試してみます。これを何回か繰り返すうちに、日本語に対応した英語が難なく出てくるようになると思いますよ。
2007.11.15..-11.16.
>> 基礎確認篇その12.代名詞4.不定代名詞 @)all、both、one、none
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