「〜しなければならない」という「義務」を表現するのに使うmustですが、ought to も mustとほぼ同じ意味で使えます。ただし、ニュアンスとしは must が一般的に広く使われるのに対し、ought to は「責任、道徳的義務」のような比較的改まった意味合いで使われる傾向があるようです。また、ought という助動詞には必ずto不定詞が続くことになっているので、「ought to」の形で覚えておきましょう。否定形は「ought not to」です。
@)義務「〜しなければならない」 I'm afraid I must go. (残念ですが、行かなければなりません。 You ought to help him in this case. (この件では、あなたは彼を助けてあげるべきです。)
@ <<否定表現>> 「〜しなければならない」という表現に対する否定の度合いは、以下の2種類があります。ニュアンスによって否定表現も変わりますので、注意して下さい。 1.禁止 「〜してはならない」 ・・・ 強い否定 must not / ought not to You must not go out. (外出してはいけません。) You ought not to sell him out. (彼を裏切るべきではありません。)
2.不要 「〜する必要はない」 ・・・ 弱い否定 don't have to / need not You don't have to help him. = You need not help him. (彼を助ける必要はありません。)
A <<過去形、未来形>> must には過去形も未来形もありませんので、「have to」を用いて表現します。この発音は「ハフトゥ」のようになり、ve が濁らない点に注意して下さい。ただし、時制の一致に関しては、must は形を変えません。 過去「〜しなければならなかった」 had to 現在「〜しなければならない」 must / have to 未来「〜しなければならないだろう」 will have to He had to pay $5000 to repair the house. (彼は、家を修理するのに5000ドル支払わなければならなかった。) He will have to put off his plan till Monday. (彼は計画を月曜日まで延期しなければならないだろう。) ※put off〜 「〜を延期する」
B <<慣用表現>> 1.口語で「〜しなければならない」という時には、よく「have got to」という慣用表現が使われます。合わせて覚えておきましょう。 I'm afraid I've got to go. = I'm afraid I must go. (残念ですが行かなければなりません。)
2.「have only to」=「〜しさえすればよい」 You've only to touch the button to move this machine. (この機会を動かすには、ボタンに触れさえすればよい。)
A)推量 「〜にちがいない / 〜するはずだ」 He must be at home (彼は家にいるはずだ。) This book ought to be a good seller. (この本はよく売れるはずだ。)
この意味での否定は「must ⇔ cannot 」、ought to は義務を表現する場合と同じく「ought not to」となります。 This book cannot (ought not to) be a good seller. (この本が、よく売れるはずはない。)
★may、must、ought to などの、肯定否定関係一覧表★ 許可⇔禁止、義務・必要⇔禁止・不要、肯定的推量⇔否定的推量を表現する助動詞の関係は入り組んでいるので、整理して頭にいれておきましょう。
では、以上のような点に注意して、以下の日本語を英語に直してみて下さい。極力、日本語で考えず、イメージを自動的に英語にする努力をしましょう。もちろん、発音やイントネーションにも注意して下さい。すぐに言えなかった場合は正解例を見て記憶し、少し時間を置いてから言えるかどうか試してみます。これを何回か繰り返すうちに、日本語に対応した英語が難なく出てくるようになると思いますよ。
解答例で下線を引いた言葉は、イディオムとして慣用的に使われるものです。合わせて覚えておくようにしましょう。 make a decision (決定を下す)、in an instant = instantly (即座に、すぐに) call a meeting (会議を召集する)、bring along ( [ものを]持ってくる、[人を]連れてくる)、for free (無料で)、be in bad health = be in ill health (病気で、健康状態の悪い) ⇔ be in good health (健康で、健康状態の良い)
2007.10.13.. >> 基礎確認篇その10.助動詞 補説・be/have/do/need/used to
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