will と同じように未来形を作るのに用いられるのがshall です。単純未来を表現する時はwill 同様に使われますが、意志を表現する場合は、will よりも強い決意や挑戦を表わすという点に注意して使いましょう。慣れないうちは、一般にwill を使っておけば良いと思います。また、shall は文語調の言い方にも用いられるので、内容によっては堅い印象を与えてしまうこともあります。 should は、「〜すべきだ」という意味でよく使いますが、shall の過去形です。でも、should の場合もwould と同様、過去形という概念から離れて、現在のことを言う場合でも使われることも合わせて覚えておきましょう。 1. shall @)使役 「〜に・・・させよう」 He shall come early tomorrow morning. (明日朝早く、彼を来させましょう。) = I will have him come early tomorrow morning. 2人称、3人称の主語にshall を続けると使役の意味が出ます。例えば例文では主語である「彼」とは別の話者が「彼が明日の朝早く来る」と言っているわけですから、話者がそのように計らうというニュアンスが出てくるわけですね。
A)<<文語調>>義務、当然「〜すべし」 ex) You shall love your neighbor as yourself.. (汝の隣人を、己のごとく愛すべし。) この場合shall は強く発音され、法律や規則などきつい意味を持つ規制を堅い言葉で言う時に使われます。一般に、「〜するべきである」と言う場合は、should を使います。
B)<<文語調>>予言「〜するであろう」 ex) Ask, and it shall be given you. (求めよ、さらば与えられん。) この場合もshall は強く発音されます。日常で使ったりすると、芝居がかった大げさな感じの表現になりますね。
2.should @)義務、当然 「〜すべきである」 You should not (= shouldn't) speak ill of others. (他人の悪口を言うべきではない。) 最も一般的なshould の用法で、よく使われるものです。
A)丁寧、婉曲 All of us need to know the truth, I should think. (我々全てが真実を知る必要があると考えます。) 動詞の前にshould を付けると、例文のように改まった表現にすることができます。
B)意外、不可解 「いったいなんで〜なのか」 Why should you stay indoors in such fine weather? (こんな天気のいい日に、いったいどうして家の中にいるんですか?)
C)慣用表現 @ 「It is + 感情や判断(必要、重要、妥当)を表す語 + that + S(主語) + should 〜」 It is natural that he should think that way.. (彼がそう考えるのも、もっともな話だよ。)
このような表現で用いられる「感情や判断を表す語」とは、 advisable(賢明な)、compulsory(義務的な) crucial (重大な)、important (重要な)、 strange(奇妙である)、surprising (驚くばかりだ)、impossible (ありえない) desirable、 preferable (望ましい)、right、proper (正当な、適切な) essential、 imperative (絶対に必要な)、natural(当然な)、necessary (必要な)、 wrong(誤った)、urgent (緊急の)、vital (不可欠な) a pity (残念だ)、no wonder (不思議はない) などで、これらの単語ばかりではなく意味的にこういった内容を伴う場合は、that 節中に原則としてshouldが用いられます。本来の英語ではここにshould を入れるのが正しい形なのですが、一般に米語ではこのshould が省略され、従ってthat 節中の主語が3人称であっても、それに続く動詞は should の脱落によって原形のまま残っている点に注意して下さい。これを「仮定法現在」と言います。(仮定法ついては、後の章で詳しく解説します。) It is natural that he think that way.
A 「S(主語)+ 要求、命令、期待、提案、決意などを表す語 + that + S(主語) + should 〜」 We suggest that the meeting should be stopped. (我々は、会合を中止することを提案します。) @の場合同様に仮定法現在と関連する構文ですので、セットにして覚えておきましょう。これも、本来は原則として従属節(that 以下の部分)に、should を用いますが、米語ではこれが脱落します。3人称であっても、それに続く動詞は should の脱落によって原形のまま残る点も、@と同じです。 We suggest that the meeting be stopped.
このような表現で用いられる「要求、命令、期待、提案、決意などを表す語」とは、 advise (忠告する)、ask(頼む)、recommend (勧める) command、 order (命じる) decide(決定する)、 determine (決意する) desire (願う)、demand、request、require (要求する) insist、urge (主張する)、move、propose、suggest (提案する) などで、これらの単語ばかりではなく意味的にこういった内容を伴う場合に、原則としてshould が用いられると覚えておいて下さい。
B「For fear (that)+ S(主語)+ should〜」 と 「lest+ S(主語)+ should〜 」 これらは、「〜しないように」、「〜するといけないから」という意味を表します。 I went out in disguise for fear (that) someone should recognize me. (誰かに私だと分からないように、変装して出かけた。) Take an umbrella with you lest it should rain. (雨が降るといけないから、傘を持って行きなさい。) 「lest+ S(主語)+ should〜 」は、どちらかと言うと文語的なので、口語では一般に「in case」が用いられます。 = Take an umbrella with you in case it should rain. = Take an umbrella with you just in case..
以上の他にもshould が用いられる場合がありますが、これらは特によく見かけられる表現です。しっかり把握しておきましょう。
では、以上のような点に注意して、以下の日本語を英語に直してみて下さい。極力、日本語で考えず、イメージを自動的に英語にする努力をしましょう。もちろん、発音やイントネーションにも注意して下さい。すぐに言えなかった場合は正解例を見て記憶し、少し時間を置いてから言えるかどうか試してみます。これを何回か繰り返すうちに、日本語に対応した英語が難なく出てくるようになると思いますよ。
解答例3で下線を引いた「rumour」は、米語では「rumor」 と書かれます。このように語尾がourになる単語で、本来の英語のスペルから米語になるとuが脱落する単語はよく見かけられ、colour = color などもその代表的な例です。また、解答例5の「safe」は名詞として使われており、「金庫」の意味になります。「安全」という意味での名詞は「safety」です。 2007.9.29.
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