what は先行詞を持たず、一語で先行詞を含んだ形として用いられる関係代名詞で、その意味では、これも複合関係代名詞と看做す辞書もあるようです。また、他の関係代名詞が導く節は文中で形容詞節として機能しますが、whatなどの複合関係代名詞は一語で先行詞を含むという性質上、その導く節は名詞節である点に注意して下さい。 ex) He sometimes misunderstands what I say. (彼はときどき、私の言うことを誤解する) また、whatには以下のような特徴や用法、慣用表現などがあるので、合わせて覚えておきましょう。
1.whatは関係代名詞として用いられる他に疑問代名詞となることもあり、これらは形の上では違わないが、以下のように意味が異なる ex) Tom will do what I must do today. (私が今日しなければならないことは、トムがやってくれるだろう) ・・・ 「関係代名詞」 = whatは「〜すること」の意になる→ しなければならないことは既に特定されている Tom will tell me what I must do today. (私が今日、何をしなければならないかは、トムが教えてくれるだろう) ・・・ 「疑問代名詞」 = whatは「何」の意になる→ しなければならないことが、この時点では不明
2.what には、「関係形容詞」と呼ばれる以下のような用法もある ex) I'll lend you what money you may need. (あなたが必要なだけのお金をお貸ししましょう) ・・・ このwhat は名詞moneyを修飾しているので、形容詞と看做される。what に続くのが節ではなく、名詞単体である点に注目。
3.what には、以下のようなよく使われる慣用表現がある @) what she is (現在の姿)/ what she was (= what she used to be) (かつての姿) この用法では、what の後に人が来ても、モノが来てもこの意味になります。 ex) He has made the company what it is today. (彼がその会社を、今日の姿にした) She is no more what she was ten years ago. (彼女はもはや10年前の彼女ではない) 同様の慣用表現で、以下のような意味になるものもあるので、合わせて覚えておきましょう。 what she ought to be (彼女のあるべき姿 = 理想の姿) what she seems to be (見かけの姿、在り方)
A) what we call = what is called (いわゆる) ex) Such a man is what we call a lip Christian. (ああいうヤツが、いわゆる口先だけのクリスチャンなのだ) what we call は、we の代わりに一般的な人を表すyou, they, peopleなどを使うこともあります。
B) what is + 比較級 (更に〜なことには) ex) She is beautiful, what is more, (she's) kind. (彼女は美しく、その上に優しい) This car is reliable, what is better, (it's) cheap. (このクルマは信頼性があり、しかも安価だ)
C) A is to B what C is to D (AとBの関係はCとDの関係と同じである) ex) Leaves are to the plant what lungs are to the animal. (葉と植物の関係は、肺と動物の関係と同じである)
では、以上のような点に注意して、以下の日本語を英語に直してみて下さい。極力、日本語で考えず、イメージを自動的に英語にする努力をしましょう。もちろん、発音やイントネーションにも注意して下さい。すぐに言えなかった場合は正解例を見て記憶し、少し時間を置いてから言えるかどうか試してみます。これを何回か繰り返すうちに、日本語に対応した英語が難なく出てくるようになると思いますよ。
2008.11.12.+11.15.+11.17. 中級篇★その1.関係詞2.関係代名詞 A)who, which, that <<
>>中級篇★その1.関係詞2.関係代名詞 C)複合関係代名詞
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