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Tart Variation Vol1. いちごのタルト

以前、タルトレットはいくつか作りましたが、今度は21cmの大きなタルト型を使って、大物のタルトに挑戦してみましょう。まずは春の定番、イチゴのタルトから。カスタードクリームを盛ってイチゴを乗せるだけでわりと簡単に出来ます。しかも美味しい!! 

カスタードクリームは他のお菓子にもよく使いますし、失敗も殆どない簡単なクリームですので、ぜひマスターしておいて下さい。

 

★材料★

●空焼きした直径21cmのタルト台1個

生地はパート・シュクレ 350g (基本分量の2/3、基本分量と作り方についてはこちらを参照して下さい。)

から焼きの仕方はTart Variation Preを参照して下さい。

 

●カスタードクリーム:

牛乳 250cc、卵黄 3個、グラニュー糖70g、小麦粉 10g、コーンスターチ 10g、

バニラビーンズ 1/2本、キルシュ酒 15cc

※小麦粉とコーンスターチは合わせて2〜3回ふるいにかけておく。

バニラビーンズがない場合は、バニラエッセンスでもよいが、香りは劣ります。

 

●キルシュ風味のシロップ:

いちごジャム 大さじ2杯、キルシュ酒 15cc、水 10cc

 

いちご : 1パック+α

写真のような通常の1パックだと少し足りない場合があるので、多めに用意しておきましょう。小粒だと40粒くらい、中粒だと30粒くらい使います。どちらかというと小粒の方が、並べた時に可愛い印象があるようです。

※仕上げの飾りに、できればアンゼリカがあると彩りよく仕上がります。

 

 

 

作り方 : 

 

1.まず、カスタードクリームを作ります。

これがバニラビーンズ(バニラのさや)。縦に切り開いておく。

 

 

2.牛乳にバニラのさやを入れ、中火にかける。沸騰寸前になったら火を止めておくこと。

※写真ではバニラビーンズを目立たせるために立てていますが、実際は浸してしまって構いません。

※バニラビーンズを使うと、黒い細かいツブツブが入りますが、これはバニラのさやから出てくるので、気にしなくても大丈夫です。

 

 

3.牛乳を温めている間に、卵黄とグラニュ糖を手早く混ぜ合わせる。

 

 

4.写真くらいの白っぽい感じになればOK。3分もかかりません。

 

 

5.4に、合わせてふるいにかけておいた小麦粉とコーンスターチを加えて混ぜる。あまり混ぜ過ぎると粘りが出てしまうので、粉が馴染む程度に混ぜればよい。

 

 

 

6.5に沸騰寸前まで温めておいた牛乳を少量加えて馴染ませる。

 

 

7.残りの牛乳を加えて、よく混ぜる。

 

 

8.7.を濾してなべに戻し、中火にかける。

 

 

9.木じゃくしで底から掬い上げるように混ぜながら、温める。

 

 

10.5分ほど混ぜながら温めていると、底からクリーム状の固まりが出てくるようになる。この状態になったら弱火にして、更に混ぜながら温める。

 

 

11.全体にクリーム状になったら火からおろし、泡立て器で軽く混ぜて滑らかにしてから再び中火にかける。

 

 

12.底からぷつぷつと空気が上がってくるまで温めたら火を止めて冷ます。写真のような状態が出来上がりのカスタードクリーム。

※火から降ろしたら、湯気がおさまるまで2〜3分は木じゃくしで軽くかき混ぜながら冷ますと膜ができるのを防げます。

 

 

13.次にキルシュ風味のシロップを作ります。

鍋にイチゴジャムとキルシュ酒、水を入れてよく混ぜ、火にかけて静かに混ぜながら、軽く沸騰するくらいまで温める。写真のような液状になったらOK。

 

 

14.とき卵を塗らずにから焼きした時は、焼きあがって粗熱がとれた生地に13のシロップを全体に下塗りしておくと、生地が湿りにくくなり、サクサク感が長持ちします。

※出来上がって、すぐに食べる場合は、何も塗らずにフィリングを乗せても構いません。

※このシロップは、本来は仕上げ用です。全部は使わず、残しておいて下さい。また、ここで生地に塗らない場合、シロップを温めるのは台にイチゴを盛り付けてからにしましょう。

 

 

15.12で出来上がっているカスタードクリームにキルシュ酒を加えてゆるめる。

 

 

16.14の型に15.のカスタードクリームをまんべんなく詰める。

 

 

17.軽く洗って水気を拭き取ったイチゴのヘタを取り、逆さまにしてバランスよく並べる。

 

 

18.13のシロップをハケでイチゴ全体に塗ってツヤを出す。

※先にシロップを作ってあった場合は、固まりかけていると思いますので、もう一度火にかけて液状にしましょう。

 

 

19.最後に、縦に細くスライスしてから斜めに切ったアンゼリカを所々に飾って、彩りを添えたら出来上がり。

 

 

以上で、春を感じさせる華やかなイチゴちゃんのタルトが出来上がりました。やはり赤という色は見た目がとても映えますね。赤一色のままでも良いですが、せっかく春なのでアンゼリカで緑も添えてみました。アンゼリカって私これまで知らなかったんですが、フキを砂糖づけにしたものだそうで、日本では野菜として食べるフキも、西洋に行くとお菓子になるんだなあと、ちょっとビックリ。しかしどういうわけか昔はどこにでもあったのに、昨今では製菓材料の売り場に見当たらず、探し回って百貨店でやっと見つけました。最近は一般にあまり使われないのかな? 

それと今回は、バニラエッセンスではなく、本格的にバニラビーンズでカスタードクリームを作ったので、やはり香りが違いますね。加えて最後に塗るツヤ出しのジャムからもキルシュの良い香りがしてくると思います。春の午後のティタイムに、ぜひ、美味しい紅茶と一緒に召し上がって下さいませ。

 

2007.3.3.+3.12.

photo : 2007.2.18.+3.1-3.3.

layout : 2007.3.1.+3.3.

 

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