ANNEX SWEETS SWEETS

VOL2. ートシュクレで作るクッキー3種とメレンゲ・ロッシェ

 

 

暑い夏が去り、暖かい紅茶が美味しい季節になって来ましたね。あやぼーは最近アーリー・モーニング・ティを復活させました。ま、そう言うと聞こえはいいですが、要するにご多分にもれず朝は「起きたくなーい」ヒトなんで、まずは紅茶を飲みながらポヤポヤして目を覚まさせるというわけです。秋から冬になってゆく中で寒さの大キライな私がそれでもシアワセを感じることが出来るとすれば、あったかいお部屋で早朝のモーニング・ティをいただく、この瞬間くらいでしょうか。この季節、特に朝の陽光の眩しさと暖かさに和まされます。

さて夏はオーブンを使うのも億劫になりがちでしたが、秋ともなればお菓子作りも楽しいですよね。そこで今回は前回の予告通り、タルト生地を使って作れるクッキーをご紹介しましょう。どれも簡単に出来るので、沢山作って可愛いキャニスターに保存しておくと、見た目もキレイで楽しいですよ。でもタルト生地を作ると卵白が余っちゃうでしょ。だからこの余りの卵白も美味しいお菓子に出来ちゃうオマケもおつけしました。自家製クッキーでお茶する、これもなかなか楽しいものです。ぜひ皆さんもお試しになってみて下さいね。

 

★ パート・シュクレ ★

材料 : 薄力粉 200g、無塩バター 100g、粉砂糖(or グラニュー糖)50g、卵黄1個分

*1 : この材料で約350グラムの生地になります。卵黄1個に対する粉やバターの関係でこの分量になりますが、これは以下で作るクッキー2種類分に相当する材料です。3種類とも作りたい場合は倍の分量の生地を作り、余った分は冷凍保存するか、どれかのクッキーを多めに作るかするなどして下さい。

*2 : 薄力粉やバターはお菓子用として売られているものが重宝です。通常の小麦粉を使う場合は2〜3回ふるいにかけておくようにしましょう。お菓子用のものなら、そのまま使っても特に支障はありません。

*3.詳しいパート・シュクレの作り方はSweets Sweets Vol1.を参照して下さい。生地はクッキーを焼く前日に作って冷蔵庫で休ませておくと美味しく扱いやすい状態になります。

*4. 生地がまとまりにくい場合はティ・スプーン半杯程度のミルクか水を足せば、まとまりやすくなります。但しここで水分を加えすぎると伸ばすときにベトついて扱いにくくなりますので、様子を見ながらごく少量足すようにして下さい。

 

 

 

★ パート・シュクレで作るクッキー3種★

材料 : 各クッキーに、パート・シュクレ約175g(上記分量で作った生地、約半分)

マーブルクッキー : ココアパウダー 大さじ 1/2杯、薄力粉 大さじ 1/2杯、無塩バター 5g

フルーツクッキー : ドライフルーツミックス 30〜50g 

アーモンドクッキー : アーモンドダイス 30〜50g

 

 

 

作り方 : 

1. マーブルクッキー

 

1. ココアパウダー、薄力粉、無塩バターを合わせてよく練り混ぜる。

 

 

2.台に打ち粉をして、めん棒で生地を伸ばしてから所々に、1.で練ったものを乗せる。

 

 

3. 2.の生地を三つ折りにしてから再度めん棒で伸ばし、2.と同様にして1.で練ったものを乗せる。

 

 

4. 2.と3.の作業を3〜4回繰り返すとキレイな大理石模様がついてくるので生地をまとめ、4センチ角くらいの棒状にする。まとめた生地を10センチくらいの高さから軽く台の上に落としながら回転させてゆくと、自然と角型の棒状になってくるので、20センチ弱くらいの長さになるところまで長くする。

形が整ったらラップにくるんで冷蔵庫に入れ、2〜3時間冷やし固める。

※ 冷蔵庫から出したての生地はラついて扱いにくい場合があります。そういう時は10分くらい置いておくと柔らかくなって扱いやすくなってきます。但しあまり長時間出し放しにしておくとベトついて扱いにくくなってしまうので要注意。

 

5. 冷蔵庫から出した生地を7〜8ミリの厚さにスライスし(1本で20個取れるくらい)、オーブンシートを敷いた天板に並べる。

180度に予熱したオーブンの中段に入れて8分焼き、火を止めて5分はそのまま出さずにおいてから取り出す。取り出したら、お皿や容器に移し替える前に、そのまま暫く冷ました方が適度に堅くなって崩れにくくなる。

 

2. フルーツクッキー&アーモンドクッキー

ドライフルーツミックス

アーモンドダイス

 

1. 練ったココアパウダーの代わりにアーモンドダイスやドライフルーツを用い、マーブルクッキーと同様にして伸ばした生地の上にそれぞれの中身を均等に置き三つ折りにしてから再度伸ばす作業を3回くらい繰り返す。

(市販のドライフルーツミックスの代わりに、ドレンチェリーやオレンジピール、レモンピール、レーズンなどを刻んだものを用いても良い。アーモンドダイスは角型に切ったアーモンドだが、スライスアーモンドを刻んだものでも代用出来る。)

 

 

2. それぞれ4センチ角くらいの棒状にまとめ、冷蔵庫で2〜3時間寝かせて冷やし固める。

 

 

3. それぞれ1本で20個くらい取れるように7〜8ミリ厚さにスライスし、オーブンシートを敷いた天板に並べる。

180度に予熱したオーブンの中段に入れて8分焼き、火を止めて5分はそのまま出さずにおいてから取り出す。取り出したら、お皿や容器に移し替える前に、そのまま暫く冷ました方が適度に堅くなって崩れにくくなる。

※ ドライフルーツを入れた生地は、スライスしようとするとフルーツが絡まってうまく切れない時があります。形が崩れてしまったら四角に整えてから焼いて下さい。フルーツを細かく刻むとこういうことは起こらないと思いますが、そこそこ大きい粒(5ミリ各くらい)の方が食べた時にフルーツの味がしっかり出て美味しいんじゃないかと思います。

 

 

 

はい、出来上がり!! 湿らないように保存は乾燥剤を入れた密閉容器でね!!

 

 

★ メレンゲ・ロッシェ ★

さて、生地を作るのに残っちゃった卵白はどうしましょう。今回あやぼーは上の3種類の他にも別な種類のクッキーを焼いたりしたので、卵白は3個分も残ってしまいました。このように生地には卵黄しか使わないことが多いので卵白ってよく余るんですよね。でも大丈夫!! このメレンゲ・ロッシェを覚えておけば、余った卵白が美味しいクッキーに早や代わり!! あんまり美味しいので今度は卵黄が余っちゃう、なんてことになるかもしれませんよ。

 

材料(メレンゲ・ロッシェ 約20個分)

卵白3個分、グラニュー糖 150g、スライスアーモンド 35g 、レモン汁 少々

ブラウンのロッシェも作りたい場合はココアパウダー 大さじ 1/2杯も用意しておく)

 

※グラニュー糖やスライスアーモンドの量は、使用する卵白の数に対し分量比を合わせて調整してね。


 

作り方 : 

 

1. ボールに卵白を入れ、泡だて器で白いクリーム状になってピンと角が立つくらいまで堅く泡立てる。

 

 

 

2. 1.にグラニュー糖を分量の三分の一だけ加え、再度泡立てる。糖分が入ると卵白は柔らかくなってしまうので、もう一度ピンと角が立つくらいまで堅く泡立て、その後またグラニュー糖三分の一を加えてまた泡立てる。堅く泡立ったらレモン汁と最後の三分の一も加えて、角が立つくらいまで泡立てる。

(できれば電動のハンドミキサーを使って、とことん泡立てておくほど、後の乾燥焼きが上手に仕上がります。)

 

 

3. スライス・アーモンドはあらかじめ、アルミ箔に広げてオーブントースターなどで1〜2分焼いておく。この時、あまり長く加熱すると焦がしてしまうことになるので要注意。湿気が飛ぶ程度に火が通っていればよい。

2.にこの軽く焼いたスライス・アーモンドを加え、木じゃくしなどでさっくりと混ぜ合わせる。

 

 

4. 3.で出来た生地をスプーンですくって、オーブンシートを敷いた天板に並べてゆく。ロッシェというのは「岩」の意味なので、形はあまり気にせずラフにスプーンですくって落としてゆくくらいの感じでよい。もし形を整えたければ、生地を絞り出し袋に入れて1.2cmの丸型口金で絞れば均等な形になる。口金を変えれば、好きな形に出来るが、小さくしたい場合は生地にスライス・アーモンドは入れないでおく。

用意が出来たら150〜180度くらいにオーブンを予熱し、火は止めた状態でオーブンに入れて余熱で乾燥させてゆく。予熱した中に入れて30分〜1時間置き、再度予熱してから火を止めて放置するのを4〜5回繰り返すと、湿気が飛んで指で触れられる状態になり、オーブンシートから自然に底がパリンと剥がれるようになる。この後、ダメ押しで150度くらいに熱したオーブンでもう1時間乾燥させておくと完璧。中途半端だと後でベトベトしてくるので、徹底的に乾燥させておくこと。

※予熱する時に暖めすぎると、白いロッシェに焼き色が付いてしまうので注意しましょう。二度に一度くらい天板を取り出して段を入れ替えるようにすると、均等に乾燥させることができ、焼き色が付くのも防げます。

※季節によって室温が異なるので、乾燥焼きの放置時間も異なります。一般に室温15〜20℃なら、40〜50分ごとに暖めます。目安としては、オーブンが冷めてきたら暖めると考えると良いでしょう。

※ 乾燥焼きの焼き上がりは泡立てた時の卵白の固さに左右されます。泡立てが柔らかいとなかなか乾燥しないので、出来るだけしっかり泡立てておくようにしましょう。

 

 

5. 卵白だけでは白いロッシェしか出来ないが、ブラウンのもあるとお皿に盛ったりした時キレイ。色付きも作りたい時は、半分くらい生地を残し、それにココアパウダーを振り入れて色をつけ、白の場合と同様にして天板に並べてゆく。同様にコーヒーや食用色素などを用いて違った色を付けることも出来る。

 

 

 

6. 出来上がったら、必ず乾燥剤を入れた密閉容器で保存すること。このお菓子は特に湿気に弱いので、保存には気を使ってあげてね!!

 

 

 

 

canister, tea cup & saucer

Afternoon Tea

 

 

今回はこのように失敗もなく...、と言いたい所ですが、実はこの他にパート・ブリゼを使ったクッキーも作っていて、見事に大失敗してしまいました。これは抜き型クッキーだったんですが、焼きあがってみたらボロボロに崩れてて、殆ど粉末状態。敗因はどうやら生地にバターを練りこむ時の要領が悪かったからなのかなと思ったりしてるんですが、こちらについては後日再挑戦の予定です。そういうわけで次回はパート・ブリゼ(砂糖を使わないタルト生地)をテーマにいろいろやってみるつもりなんです。お酒のおつまみになりそうなコルネなんかも作れるようなので、なんとか精進したいと思ってるんですけど、果たして...? あ、でもその前にウィンター・スペシャルだから、クリスマス用のデコレーション・ケーキなんてのもいいな。どっちになるかは、あやぼーの気分次第ね。

ところで上の写真で使っている丸いキャニスターはアフタヌーン・ティのものなんですよ、可愛いでしょ? ついこの前、お店で見つけて買って来たんですが、丸いガラス容器にアルミ製のふたと取り外しのきくパッキンがついてしっかり密閉出来ます(\1,500)。これだとなんかインテリアにさえなりますね。それに撮影した後で気付いたので偶然なんですが、ガラスのカップやソーサーもアフタヌーン・ティのもの。どうりでマッチングがいいはずです。メレンゲ・ロッシェはけっこう嵩張るお菓子なので、これみたいな大きめのキャニスターや容器を用意しておくのがいいですよ。乾燥剤も忘れずにね!! では次回もお楽しみに!

 

BGM : Just the Two Of Us 

2002.10.6.-10.7.

revise 2007.3.6. / 2007.4.4.

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