分詞には現在分詞、過去分詞の2種類があり、動詞としての意味や性質を残しながら名詞を修飾するという点で形容詞の働きをしたり、「接続詞+名詞+動詞」の代用として文全体を修飾する分詞構文(副詞句)を導いたりします。
● 現在分詞 ・・・「動詞の原形 + ing」を基本形として、能動態、受動態、完了形、完了進行形が用いられる。
・主に、進行中の動作、状態を表現する形容詞として用いられ「〜している(する)・・・」の意味を持つ。 ・ 基本的に、単純形は述語動詞の示す時制と同じ、完了形は述語動詞の示すより前の時を表す。 ・ 完了形を用いる時は「助動詞have + ing +過去分詞」の形になる。 ・ 通常文では単純形能動態が多く用いられ、完了形や受動態は分詞構文として用いられることが多い。 ・ be動詞と共に「be+〜ing」の形で用いられると進行形を作る。 ex) a running man (走っている男)、a sleeping girl (眠っている少女) Turning to the left, you will see a yellow building on your right. = If you turn to the left, you will 〜 (左に曲がれば、右手に黄色いビルが見えるでしょう) ・・・条件を表現する分詞構文 Having finished my homework, I went out for a walk. = As I have finished my homework, 〜 (宿題が終わってしまったので、私は散歩に出かけた) ・・・原因、理由を表現する分詞構文、havingは助動詞haveを現在分詞としたもので、finishedは完了形を作る過去分詞
● 過去分詞・・・「動詞の原形 + ed」もしくは、不規則動詞の過去分詞形で用いられる。 ・主に、受身(もしくは完了)の意味を含む形容詞として用いられ、「〜される(された)・・・/〜してしまった(した)・・・」の意味を持つ。tired(疲れた), deserted(見捨てられた)など、辞書にも過去分詞形で形容詞として記載されている語も少なくない。 ・「be+〜ed」で受動態、「have+〜ed」で完了形を作る。 ※従って、過去分詞単体で時制を表現するのではなく、分詞構文で過去分詞が文頭に出ている場合は、分詞句に補語が含まれるとか、もしくは受動態であるなどの理由によりbeing、having beenが省略されたと考えられる。 ex) a deserted house (見捨てられた家 = 廃屋) / a retired old man (引退した老人) (Being) Born as a daughter of a great author, she believes she must become an author in future. = Because she was born as a 〜 (大作家の娘として生まれたので、彼女は将来、作家にならなければならないと信じている) ・・・原因、理由を表現する分詞構文、本来はBeing born だが、受動態であることからbeingが省略されている
分詞を否定の意味にするには、その直前にnot、neverなどの否定語を置く。また、完了形の通常文ではhaveの後にnotが置かれるが、分詞構文では完了形でも否定語は前に出る。 ex) Not knowing what to answer, I couldn't say anything at all. = Because I didn't know what to answer, 〜 (何と答えていいか分からなかったので、全く何も言うことが出来なかった)・・・原因、理由を表現する分詞構文 Not having finished our work, we had to work until late at night.. = Because we had not finished our work, we had to 〜 (仕事が終わってしまっていなかったので、我々は夜遅くまで働かなければならなかった) ・・・原因、理由を表現する分詞構文、havingは助動詞haveを現在分詞としたもので、finishedは完了形を作る過去分詞
※分詞に関する練習問題は、それぞれの用法について詳細を解説しているページに添えていますので、そちらをご覧下さい。 2009.11.12.+11.21.
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