英語に限らず、あやぼーは日本語でも文法が好きくありません。そういうヒトは多いと思いますし、どんな言語もネイティヴだからといって文法を完璧に知っているというヒトは決して多くないでしょう。よーするに、実用英語の観点からゆくと文法なんてそんな程度のものなんです。だから、あんまりパーフェクトに覚えようとしないことですね。どんな言語も文法的に分析してゆけば膨大な知識量になってしまうので、それを全部覚えるなんてことはとうてい不可能。そこでまずは一番よく使われる基礎的なところからきっちり押さえてゆくことが大切です。でも、「文法を学習する」とは言っても、いろいろな用法を法律の条文のように覚えれば英語が使えるかというと、そうではありません。 文法を習得するためには、まず沢山の慣用表現を丸覚えしてしまうことが第一歩。実用的な語学力をつけるためにはどうすればよいかというお話をした時に、「文法とは、多様な口語表現から一定の法則性をまとめたものにすぎない」と書きましたが、先にその口語表現に馴染んでしまうことで、法則性も把握しやすくなってくるのです。ですから、文法学習は初心者さんにはオススメしません。初心者さんは、まず英会話110番に載っているような簡単な口語表現にまず馴染むことから始めて下さい。 ある程度、すぐに言える表現が蓄積して来たら、基本的なところから文法に入ってゆきましょう。この文法教室は、まず中学校で習ってきたような基本をちゃんと理解しているかどうか確認するために、「基礎篇」から始めています。これらのページでは、参考書のように様々な用法を解説していますが、殆どのページの最後でそのページで解説した表現を使った問題と解答例を添えてあります。もちろん解説も読んでもらえればそれに越したことはありませんが、それよりもまずやってもらいたいのは、ここにある例文や問題の解答例を丸ごと暗記して、日本語を見たとたんにさっと英語で言えるようにすることです。リクツをいくら覚えてもとっさに英語を使うことはできません。文法学習においてもまず大切なのは、それらの知識が含有されている実用的な表現そのものを頭に入れてしまうことです。そうするうちに改めて解説を読むと、なるほどこういうことかとすんなり理解できるようになってくると思います。 結局、文法学習においても大切なことは「繰り返して実用表現に触れる」ということで、解説部分がよく分からなくても構いませんから、例文や解答例を暗記したらどんどん次のページに進んでゆきましょう。沢山のことが正しく英語で言えるようになれば、自動的にもう貴方は文法をちゃんと分かっているということになります。これが通常のネイティヴのレベルだと思って下さい。 分析され、体系立てられた文法を習得することは既に「学問の領域」であって、資格を取るとか、人に教えようとかしない限り、言葉はそこまで正確な文法知識がなくても使えるものなのです。文法はあくまでも理解の補助と考え、あまりリクツに拘らず、表現そのものに触れることを第一に考えましょう。それが「英語感覚を養う」ことにも通じるのです。 英語学習においては「継続は力なり」、「習うより慣れろ」とよく言われますが、習慣的に毎日続けているとそれだけ知識が蓄積されて、蓄積された知識の度合いに応じて理解力の幅が広がってゆくようになります。その意味で、文法学習も他の「読む、聴く、書く、話す」とセットにして、学習スケジュールの端っこにバランスよく配合すれば良いと思います。
2007.10.11..
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