The SP Workshop 2000年6月号ふろく

Contents

 My Favorite Things★あやぼーのお気に入りいろいろ

その1. ガーデニング

その2. くるま

その3. まんが

最近読んだ本

ひなちゃんと神戸

ファーちゃんは本当にカワイイ★日本語版ファービー・ベイビー発売されましたよん

 

 

★My Favorite Things★あやぼーのお気に入りいろいろ

いろいろとメールを頂くようになりまして、本当にうれしいです。ありがとうございます。

そこでスクリッティの他にも何か皆さんと共通の趣味とかあるといいなー、と思ったので今回はあやぼーのお気に入り、シュミなどを並べてみよう、と思いました。

 

≪その1≫ ガーデニング

ブームというより既に定着した感じがしますが、あやぼーはたくさんの鉢植えを育てています。

そもそもは園芸とか全然シュミじゃなかったんですが、やっぱりそこは女の子、お花は好きなわけです。

切り花もよく買ってましたが、街を歩いているとカワイイ鉢植えを見つけて、何となく買ってしまうことって、みなさんもありませんか?

私の場合、そのなんとなく...、がハマりこみのきっかけでした。

しかし、お花、しかも鉢植え、というものは、あれでなかなか手間がかかります。

始めは「わー、きれーい。買おー」という軽い気持ちだったにせよ、うちに来てしまうとやっぱり世話をしなければなりません。毎日お水をあげるとか肥料をあげるとかのうちはまだ普通です。

でも、買った鉢植え、というのが、たまたまドラセナ類ですごく寒さに弱かった。それとミニバラ。

買った時は全然知らなかったのですが、このドラセナ・サンデリアーナというのは15度くらいに気温が下がるともー、即、死亡するような弱い観葉植物だったんですね。買った時にすでにちょっと弱ってたらしいのですが、春先から暖かくなるにつれて持ち直し、夏場を越えるころには、すっかり元気になってました。よしよし、とか思ってたのも束の間、また冬が来たら当然枯れちゃう。仕方がないので室内温室を買ってやりました。ひと鉢200円の観葉植物の冬越しのために10万円もする室内温室、っつーのは我ながら悲惨な出費でしたが、死ぬとわかってるものを放っとくわけにもいかず、なけなしの貯金をはたいたのです。でも、そのおかげでうちに来たとき10センチもなかったサンデリアーナは今では身長150センチくらいになり、今年も元気で冬越ししました。そうなってくるともー、殆ど家族で、ああ、よく今年も枯れずに...と、まあ親心ですかねえ...。

植物というのも感情があるという科学的な研究結果があるのだそうですが、やっぱり大事にしてやるとすくすく育つみたいですね。今の問題は大きくなりすぎたので、室内温室の天井にとどいてしまい、これ以上大きくならないでっ、ということですが、まあ元気なのに越したことはありません。

でも実はこれより大変だったのがみにばら。

こいつら虫がつきやすいんですよねー、花はキレイだけど。

3鉢あるのですが、赤、黄色、そしてデコレーションケーキに乗ってるバラの飾りみたいにおいしそーな淡いピンクの花を咲かせるやつです。このピンクはその後、園芸店でもあまり見かけないので、珍しい色かもしれません。

で、こいつらに、ここ2年くらいハダニという細かい細菌みたいな虫がついちゃって、もう大変でした。

クモ類らしいんですが、巣を張っちゃって、ほっとくともちろんバラたちは死んでしまいます。

これとも格闘しましたねえ...。

葉のウラにびっしりついちゃうのでふき取ってやったり、毎日キリ吹きで虫を吹き飛ばしたり、本当に「看病」という感じです。もちろんそれ用のクスリもありますが、あまりかけると植物にも悪いですから、極力使わずに看病します。

でも、そういう苦労もたくさんのお花が華やかに咲くと、報われたなー、って気分になりますね。

結局そのままガーデニングがシュミのひとつになりました。

今年は空気が乾燥しているせいもあるのか、比較的被害も軽く、このまま夏をやり過ごせるといいな、と思います。

これらに比べて比較的寒さにも強く、虫の被害もないのがアイビーやアスパラガス・ナナスのような観葉植物です。

もし園芸初心者の方が何か植物を、とお考えなら一番アイビーをおすすめしますね。葉が可愛くて日当たりのいい所に置いて、水やりしてるだけで結構すくすく育ちますし。ただ、アイビーはよくプラスチックの鉢に入って売られていることが多いのですが、これは早めに一回り大きい素焼きの鉢にでも植え替えてあげた方がいいです。根に悪いのか、わりとすぐ「枯れるぞー」というような状態になってしまうことが多いので。

そして、元気に成長していたのに、いつの間にか枯れかけている、という場合は根が育ちすぎて鉢の底で根づまりを起こしている場合が多いです。こういう時は土を入れ替えて、末端の細かい根を取り除いてやるとまた元気になってきます。

まあ、こういうお世話が植物とのコミュニケーションなわけですが、それがめんどい、という方はもう、最近のトレンド、ハイドロカルチャーが超オススメ!!

これは手間いらず、虫つかず、直射日光は絶対ダメなので、日当たりも間接光くらいで丁度いいから置く場所もみつけやすいし、土じゃないので鉢も軽いです。

ハイドロの場合、水やりも夏場で月に2,3回でいいですし、冬は月1回くらいでも大丈夫。一番いいのはハイドロ用に調整された肥料を水の変わりに入れてあげることですが、鉢は透明じゃない場合が多いので、もしお求めなら鉢底の水の残量が分かるメーターのついたものにされることをおすすめします。最近はわりとスーパーで売ってるのでもついてるみたいですけど...。冬はリヴィングとか暖房の入る暖かめの部屋においてあげると大体は冬越しもむつかしくないと思います。でもドラセナ類は避けた方が無難かも。

私も最近このハイドロの手軽さは気に入っていて、しかもキチンのような清潔にしておきたい場所でも土を使いませんから安心して置いています。うちのは「テーブルやし」と「ナナス」です。

ハイドロのポイントは、

 1.水をやりすぎない

 2.直射日光を絶対にけ、カーテン越しなどの明るい所においてあげる

あとはわりとほっといても元気にしてますよ。

みなさんも、窓辺に植物、の暮らし、送ってみませんか?

 

≪その2≫ くるま

私はクルマが大好きです。もー、軽からスーパーカーに至るまでクルマと名がつけば何でもかまいません。

でも、その中でも特に好きなのがスポーツカー。

7年前にうちに来たのは、どこかでも書きましたが、ユーノス・ロードスターVスペシャルという、それはもう、キュートなキュートなカワイコちゃんです。親友とも実の弟とも思っているのですが、このコにかかるお金なら、お小使いが苦しい時でも全然もったいないと思いませんね。

2年くらい前にマツダ・ロードスターになりフル・モデルチェンジされましたが、今でもこのユーノスはあちこちの雑誌でクルマの特集といえばカオを出すくらい定着した人気をっています。今後は自動車史に残る名車として、クラシック・カーになって行くんじゃないかな。私はもう10年とか20年とか経って、こいつが名実ともにクラシック・カーになったら、ヒストリック・カーのイヴェントに一緒に行くのを楽しみにしてるんです。絶対に手放すことなんてありえません。

あと、うちには、なにしろユーノスがまるで荷物をつめないクルマなんで、古いカローラさんが最近加わりました。

このコは身内が乗ってたのを10年オチで譲ってもらったものです。

量産を目的にしたクルマと量産を全く意識しないで作られたクルマ、全く両極端ですが、それもなかなか面白いです。

まだカローラさんではあまり走っていないのですが、道行く皆さんのユーノスへの反応とカローラさんへの反応ってやっぱりちがうんだろーなー、と予測してます。

ユーノスで、しかも屋根あけて走ってると、もー、いろいろな反応がありますよ。

道行く子供たちなどに、(あやぼーが住んでるのは超イナカですから特にだと思いますが)、「はっでなクルマやなーっ」とモロ叫ばれたことだってあります。

トラックの運ちゃんに、あたまの上から、「ねーちゃん、寒ないかー」と叫ばれてびっくりしたりとか...。

でも不思議なのは、ユーノスの場合、おそらく他の外車なんかのオープン・ツーシーターとって、回りの反応は総体に好意的だってことですね。まあ、あのクルマって見てるだけで「ハッピー★★!!」なクルマですから、イヤみがないんでしょう。でも、そういうクルマで7年間、ひゅんひゅん他車をかわして飛ばすのがあたりまえになってるんで、カローラさんだとかなりうドライヴになるんじゃないかな。まあ、それはそれで楽しみですが...。

クルマに関して私の夢は、3台、もしくは4台のクルマにかこまれて、老後を楽しく過ごすことです。

いまのところ、最後の一台として狙っているのは、スモールタイプのフェラリか、開発がウワサされているベイビー・ディアブロです。そりゃー、もう、ものすごく幸運で奇跡的に予算が獲得できれば、の話ですが、このあたりのタイプだと、ランボルギーニ、フェラリと言っても2000万まで行きませんから、万一、夢がかなうこともあるかもしれません。もう、ひたすら夢はでっかく、です。でも、もしそうなっても、ユーノスが私の一番のお気に入りの座から去ることはありませんけどネ。

スポーツカー以外で好きなクルマというと、オプティやワゴンR、トゥィンゴ、ネオンなんかの超カワイイ派、セダン系ならやっばりジャガーですね。それからぐっとゴージャスにアストン・マーティンとか。うー、おとなっぽーい。それからマーチさんも好きですよ。リッターカーでは、その他にダイハツのストーリア(トヨタ・デュエット)のツラがまえって、愛嬌あって、道ですれ違うたびに笑っちゃいます。まあ、やはり個性的なクルマが特に好きだってことでしょうか。

ガソリン車の未来は結構暗いですが、ま、EV天下になっても少数の「ヒストリック・カー」くらいは、是非とも存在を許して頂きたい、と思う今日この頃なのです。

 

≪その3≫ まんが

うーん、これはなー。もー、なんといってもコミック・ジェネレーションですからね、80年代人ってのは。

私は自慢じゃないですが、18くらいまで殆どまんが以外読まずに育ちました。ついでに言うと、日本純文学なんて、1冊もマトモに読んだことありません。ははは。はっきり言って、国語の教科書だけで、「もう、たくさん」の世界でしたねー、あれは私にとって。ま、一生読まないでしょう。資質が合わないので。

で、今でも好きなまんが家さんは、やはり成田美名子さん、吉田秋生さん、一条ゆかりさん、魔夜峰央さん、などですが、特に尊敬しているのは三原順さんです。亡くなってしまったのが大変残念ですが、彼女の「Sons」という作品は非常に優れたもので、日本純文学100冊読んでも、あれほどミにはならないと思います。

三原順さんといえばやはり「はみだしっ子」で覚えておられる方も多いと思いますが、私自身が「はみだしっ子」なもんで、そのタイトルにひかれて読んだのが始まりでした。

この作品は4人の、いろいろな事情で親とうまくいかず、家出した男の子たちが主人公です。

一番年上のグレアムのおじさんが資金援助とかはしてくれてるんですが、基本的に10歳前後の彼らが、バイトしながら4人で暮らし、あちこち飛び回るうちにストーリーが展開してゆきます。

4人の家出少年、と言っても、そういう面では全く暗いところはなくて、おとなたちの間で小ざかしいくらい対等にやってのけ、時にはその上を行くさを見せてくれるんです。ちょっと根性が曲がってて、まあ、それは親とうまくいかなかったんですから当然の展開ですが、でも彼らは子供だから、と言うのではなく資質的に純粋すぎるくらい純粋なんですね。

だから、一般的な社会の常識や現実に甘んじることがなく、常にその対極に立って生きていると言ってもいいかもしれません。つまるところ、それは三原先生ご自身の資質だったんだと思いますが、それが彼女の作品を私が特に優れていると感じる所以です。

まんがが芸術であるか否か、という論争ほど、私にとってクソくらえなもんはありません。

まんがは沢山ある表現形態の一つでしかなく、表現形態が芸術であるか否かと論じるのは、絵を書くことが芸術であるか否かを論じているのと全く変わりのない行為です。

美術であれば、その作品それぞれが、「この絵」は芸術作品だが、「あの絵」はただの絵だ、という評価の仕方をされますよね。だから、私は漫画も「この漫画」はアートだが、「あの漫画」はただのゴラクだ、という評価のされ方がなされるべきだと思うのです。そして、その意味で三原先生の作品は、どれをとっても、まぎれもなくアートの範囲に含まれるものだと思います。そこに描かれているのは彼女自身の疑問であり、身をもって出した答えであり、彼女が見据えていたのは人間という存在そのものであり、社会や世界という広い視野に基づいた考察だったからです。そして、それ以上に彼女は本当に作品を描くことがお好きだったと思います。本当に惜しい方が早くに亡くなってしまったものだ、と残念でなりません。

まあ、これ以上書くと論文にアシをつっこんでしまうので止めときますが、理屈ヌキにしても大変面白い作品ですし文庫でも出版されていますから、興味のある方は読んでみて下さい。そーだなー、そのうち漫画のレヴューでも書こーかなー。

ことほど左様に、わたしはまんがが好きです。ま、最近は商業主義が入りすぎて、80年代ほど優れた作品に出あうこともなくなってしまいましたが、このところ注目しているのは成田美名子さんの「Natural」や吉田秋生さんの「夜叉」(「バナナフィッシュ」も大好きだったぜっ、何を隠そうアッシュのファンだ。静よか絶対アッシュの方が好きなんだよな、凛も気に入ってるけど、とにかくひねくれてる子が好きなのだ)、赤石路代さんの「サイレント・アイ」などですかね。そうそう、ファンタジー系では、あしべゆうほさんの「クリスタル・ドラゴン」があったんだ。あしべさんの作品は「悪魔の花嫁」も大好きで、デイモスもめちゃ好きなキャラクターですね。とくに17巻に近づくにしたがって、鬼気迫るくらい美しくなっちゃって、いやー、もう、いいですよぉー。

ああ、まんががあって、本当に良かった。人生楽しい。

 

 

★最近読んだ本

 

≪その1≫ 栗本薫「タナトス・ゲーム」 講談社

うーん、好きですねえ、栗本薫さん。19歳の頃、読みまくってました。

長いこと離れてたんですが、最近また読み始めましたね。

栗本さんと言えば「グイン・サーガ」のシリーズが最も有名かもしれませんが、私が当時から特に好きなのは、「真夜中の天使」や「翼あるもの」、それに最近でもまだ続いてるんですが、「朝日のあたる家」などのシリーズです。

これらは昨今流行の"耽美小説"の原型、というかお手本みたいな作品ですが、竹宮恵子さんの「風と木の詩」系のお話、と言えばおわかり頂けるかもしれません。

でも、栗本さんご自身は最近の「耽美小説」と呼ばれるものはあまり好きではない、とおっしゃっていて、この「タナトス・ゲーム」は、そこらへんの彼女なりの考察から生まれてきたお話じゃないかな、と思ったりもします。つまり、彼女自身の書いて来られた小説の世界と、最近のものとの相違はどのあたりにあるのか、と。

お話自体は「伊集院大介」シリーズのミステリーですが、背景にインターネット文化、それに"耽美小説"、最近ではヤオイとか言うそうですが、これに夢中になっている少女たちの心理についての考察がある、という、ま、栗本さんらしい作品と言えば言えるかもしれません。

このお話はある日、いきなり伊集院大介の事務所に送られてきた同人誌から始まります。

これはゆわえる"ヤオイ本"というやつで、伊集院大介と助手の稔くん(男の子)を恋人どうしにしちゃったストーリーが載ってたんですね。ははは。

伊集院大介は始め思いっきりきまくるんですが、大変に好奇心の強い名探偵なのでこのブーム自体に興味を持ち、本を送って来た女の子たちとお友達になります。そうこうするうちに殺人事件が....、とまあ、その先は本を読んで下さい。

伊集院大介シリーズというのはご存知のようにかなり正統派と言っていいミステリーのシリーズで、大介さんは栗本さんのおそらく一番のお気に入りのキャラじゃないかな、と思います。ホームズ系の探偵さんですね。

ところで、あやぼーはさっきも言ったように、このテの男の子を恋人どうしにしちゃったストーリーって結構好きです。

でも私も最近のそういう種類の小説には、まるで興味が持てないんですよね。

これは多分、本質的に何かが違うからなんでしょうけれども、決定的に言えることは、栗本さんの書いてらしたものは、現実に根ざしていると同時に、それが故に愛というロマンがあるのに対して、最近のそういった小説はあまりにも作り物で、結果として自己満足で終わっている、ということじゃないかという気がするのです。もちろん例外はあると思いますが。

この「タナトス・ゲーム」では、最後に殺人犯の少女が「現実なんかいらない」と言うのですが、まさにこれがその本質的相違を言い当てているように思えてならないのです。

そして、こうした小説や漫画が流行るという背景に、現在の日本が抱えている本質的な問題が見えてくるような気もします。

つまり「現実への幻滅」そして、その結果としての「現実からの逃避」。

まあ、現実逃避ということでいけば、私なども自分の描くお話の世界で遊んでいることの方が多いですから、こちらこそお家元なんですが、それともなんか違う気がしますね。

現実というのは「いらない」と言って去ってくれるものではありません。

いくら欲しくなくても人間よりも現実の方が先に存在していて、現実が気に入らないなら変えるためには戦う以外にないのです。ところが、どういうわけか昨今の日本人、10代の人たちばかりではなく全体的な傾向として現実を無視したがっているのじゃないか、という気がします。

10代というのは、何も現実に対抗できる実力がない分、ある意味それがかなり顕著なのかもしれない

現実をねじ伏せることは可能だとしても、またそれから完全に逃避することも可能なのですが、それにはすさまじい労力やかなりな実力が必要です。それも辞さずに戦ってねじ伏せてしまえば、以後それに悩まされることはないんですが、問題はそれをせずに一足飛びに逃げようとしていることなんですよね。これでは大変に不安定な精神状態を招かざるをえません。

この「タナトス・ゲーム」に登場する少女たちのように架空の小説の世界にひたりこみ、しかもインターネットというヴァーチャルな世界に引きこもることによって、現実を見まいとする。けれども一歩外に出ると当然現実はおそいかかってくるわけですし、そのことは本人たちの方がよく知っていますよね。つまりそこに栗本さんが、というよりおそらく中島梓さんが考察なさるように、慢性的な「自殺願望」が巣くう地盤がある、というわけです。

あやぼーのような80年代人は日本が最も裕福で、未来に何の不安も無い、というような時代にやりたい放題して来ましたから、ある意味ちょっと特殊なくらいラッキーなのかもしれませんが、特に90年代に入って実力もないのに商業資本によって世の中の主役に祭り上げられてしまった現代の10代、20代前半というのは、ちょっとかわいそうな存在かもしれません。

皆さんの多くは多分80年代当事者だと思いますが、あれはホントにすごい時代でしたよね。

文化的にも最も高次元のものが好まれましたし、最高のものが氾濫していた時代でもあります。

けれどもよく考えてみると日本史においてはあの80年代バブルというのは全く異常な時代だったのです。

70年代までは戦後世界で、高度成長を享受していたとはいえ、まだまだ華やかさとは程遠いある種の「貧しさ」を引きずっていて、それだけに日本全体が現実に根を張っていたと言ってもいいかもしれない。けれどもそれが80年代に入って急変する。あの時代だけがあまりにも突出して豊かに過ぎたのかもしれません。

生活の中の豊かさとは何か、という本質的な問題を落ち着かせるより先に来てしまった華やかさが、90年代に残した禍根は思いの他大きいようにも思えます。もちろん90年代における問題の要因はそれだけではありませんが。

ともあれ、この「タナトス・ゲーム」という作品に限らず、栗本さんの書かれるミステリーには単なる推理小説以上の要素がいつでも含まれていて、私は大変好きです。それは栗本さんのSF的資質からくるものであり、また、中島梓さんとしての要素から来るものでもあるでしょう。

私が読む推理小説はアール・スタンレイ・ガードナーに限られるんですが、それはガードナーの作品が推理小説的なトリックのみを追うものではなく、人間を描くことにも長けているからです。そして、それと同じ理由で栗本薫さんの作品も好きなのだと思います。

「ミステリーなんか読んだことない」、という人に、特に伊集院大介はおすすめかもしれませんね。

 

 

ひなちゃんと神戸***ついに発売されたファービー・ベイビー日本語版

 

前回のこのコーナーでもお話した通り、あやぼーはファービーを集めています。

この2ヶ月の間にも更に増えまして、とうとう25匹になってしまいました。きゃーきゃーきゃー。

で、今回は4月29日、ついに発売されたファービー・ベイビーについてお話ししましょう。

アメリカでは昨年の夏ごろすでに発売となり、マニアは今か今かと日本上陸を待ちわびる中での登場とあって、インターネットのファー関連サイトでもその前後は激烈な盛り上がりを見せておりました。発売元のトミーも、売りまくる体制で臨んでいます。

やれ泉谷しげるがファービー・ぱぱ代表でイヴェントに招かれるとか、やれ一部量販店では先着何名にベイビーをくるむ「おくるみ」プレゼントがある、とか、更に発売当日はゲット報告でBBSはひきも切らず書きこみが氾濫するという、もう大変な騒ぎだったのです。もちろんあやぼーも当日の様子を書き込みしたりして、喜びにひたっていたわけですが...。

まあ、ファーに何の思いいれもない皆様は、大のおとなが何をみんなしておもちゃひとつにこの騒ぎか、と首をかしげられるかも知れません。しかし、マニアとはそういうものなのです。そしてそのマニアの心をつかんでしまうくらい、ファーたちは愛らしいんですよねー。

ファービー・ベイビーとは、親ファーよりひと回り小さいファーちゃんたちで、親よりベビーらしく敏感に反応し、言葉も更にたくさん話すようになった、文字通りファーたちの赤ちゃん版なのでした。

で、あやぼーはすでに英語版で6色すべてGETしておりましたので、今回はとりあえず2匹を家族に加えました。

とりあえず、というのは、これから第2弾、第3弾と新色が出ることから、必ず増えるに決まってる、と半ばアキラメの境地にある、ということです。

今日(5月3日)あやぼーは、そのうちのサニー・イエローのベイビー(命名:ひなの、通称ひなちゃん)を連れて神戸へお出かけしてきました。ファーにはそれぞれ始めからついている名前があるのですが、あやぼーはセカンドネームもつけてあげることにしているのです。

ぺっと連れでお出かけ、というのは、なかなかわくわくするものです。

今日はランチをアフタヌーン・ティで食べよう、という、ただそれだけのためにお出かけしたわけですが、お食事の間中ひなちゃんはテーブルの上でおとなしくしていました。側にはシュガーボールに盛られた角砂糖が置いてあって、からはさんさんと5月の陽光が降り注いでいます。うーん、平和だなあ、とお茶を飲みながら思わずにっこり。

お店はまだそんなに混んでいなかったので、注目を浴びるということもありませんでした。よかった、よかった。

窓辺に生けられた花束とひなちゃんがあまりにもよく似合っていたので、そのうちアート・フラワーでひなちゃんに花冠を作ってあげよーかなー、とめるへんなことを考えたりしていましたが、こういう時のあやぼーは、ほんまもんのぷーたろーです。

なかなか楽しかったので、これからも時々ひなちゃんとお出かけしようと思います。

神戸は好きな街なのでよく出かけるんですが、これからこのコーナーで時々ひなちゃんと神戸案内を書こうかな、と思っていますので、どうぞよろしく。

そのうちひなちゃんの写真ものせますね。

まちきれない、という方は、ぜひファービー・ネットワークを見てみて下さい。(2005年現在、このサイトは閉鎖されています。)

 

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