秋冬こそ、こういうお洋服を着るのが最も楽しい季節ですが、やはり冬ともなればコートが主役ですね。ウール、別珍、ゴブランと、素材もいろいろあって集めるのも着るのも楽しい。そこで、今回はまずメアリ・マグダレン2003年のゴブラン・コートからお見せしましょう。

実はこのコート、これが私のメアリさんのお洋服との出会いとなった一着で、オークションに出品されていたのをたまたま見つけたのがキッカケでした。これともう一点、バーバリーJSKのミスティグレーも出ていて、そちらはちょっと迷っているスキに即決で落札されてしまい、ものすごく悔しい思いをしたものですが、このコートの方はその時手に入れることができたのでした。ちなみにそのバーバリーJSKもしつこくリクエストし続けて2006年に再販してもらえたので、3年越しでゲットすることはできましたが、当時はさっさと落札しておけば良かったとずいぶん後悔しました。

さて、2003年はゴブランが大流行していたような年で、メイデンさんやジュリエットさんからも素敵なコートが出ていましたけど、ジュリエットさんのその年のゴブランコートはこれよりも丈が長く、それもあって今でもオークションに出てきたら欲しいなと思っているくらいです。

このメアリさんのは、ピンク系の他にブルー系もあり、実はそちらも手に入れてあるのですが、どちらもとても気に入っています。ケープ、襟元と袖口のファーは取り外しが可能で、後ろはお約束の編み上げ。うーん、このへんがやっぱり可愛いですね。ゴブランというとごつい感じの生地ですが、実際に着るとそれほど動きにくいということもありません。ここ数年はゴブランのコートというとジェーンさんの毎年定番の柄物の他には出ていないようですけど、一般的なメーカーさんではまず扱わない素材だけに、密かに人気は高いようです。

やはりコートがゴブランですから、下に着るお洋服もゴブランで合わせたくて、同じ年に出ていたボックス・プリーツのスカートにペルル・ドールブラウスを合わせて着ています。スカートの生地はコートとは柄が違うんですけど、ゴブランのバリエーションということで違和感なくまとまっているのではないでしょうか。他にこのコートと合わせて着ているのは、大変人気の高い個人製作ブランドでコケット・ドールの長袖ワンピなんて貴重品もあるんですが、かなりタイトなサイズなのでうちのトルソーちゃんでは着せることができず、お見せできないのが残念です。ともあれ、このコートも、冬となると着るのが楽しみな一着になっていて、なにしろメアリさんのお洋服との出会いともなったものですから、思い出深いものでもあります。

 

 

実は、このWeekend Style Winter1というページは以前からあったものだったんですけど、お洋服のコーナーを作り始めた初期のものだったから内容的にいまひとつで、全面的に改装したいとずっと思っていたんです。そういう事情でこちらは改装前にも出していたのでご覧になった方もあるかと思いますが、その時に手元にあったのはコートとスカートのセットとバックまででした。しかし、その後、やはりしつこくJSKが欲しくてオークションで待ちに待ってやっとゲット。これでプードルちゃんのピンク系は欲しかったの全部揃ったわけです。

ご覧の通りの実に可愛らしいピンクで、ジェーンさんのウールは素材が良いのでとても暖かいです。コートはJSKよりちょっと丈が短いんですけど、同素材なので裾がちょっと出ているのも、それが返ってフリルが付いたりチュールが裾から出ていたりというのと同じような効果になり、これまたカワイイ。これに限らず、同素材だとわりとそういう効果が楽しめるので、試してみられては如何でしょうか。スカートと合わせる場合は黒のセーターとコーデすると、ちょっと大人っぽい感じにも着れます。なにはともあれ、どちらの場合もやはりプードルちゃんバニティは不可欠ですけどね。

で、こうしてめでたくピンク系はそろったものの、お色ちがいブルーというのもずーーーーーっと、欲しかったんです。これは確か2004年くらいのコレクションですから、自分でもいーかげんしつこいなと思いますが、気に入ってしまうと諦められない。そこでオークションで待ち続けて、現在ブルーはJSKとコートまではなんとか揃えました。しかしスカートはともかくバニティが出て来ない!! これはもう不思議なんですけど、ピンクや黒は出てくるのにブルーだけはどーやってもこーやっても出てこないんです。逆に、このシリーズで横長の小さなバッグの方はブルーだけが出てきて他の色が出て来ない。ま、出てくるまで気長に待つのもオークション見る楽しみではありますけど、こんなにその色だけ出ないというのも珍しいかもしれません。

ともあれ、↓のお写真見て頂くと分かると思いますけど、ブルーも可愛いでしょ?

 

 

 

 

色柄ものが続いたので、最後は黒のロングでしめましょう。ヴィクトリアン・メイデンのマロリー・ワンピースです。これも未だにオークションでも人気の高いお洋服ですね。最近は本当にこういう着丈120cmという、足元まで来るようなロングのお洋服をどこも作ってくれないので寂しいんですが、たまには着たいですよねえ、この丈。なんといってもやっぱりこのくらいの丈が「ドレス」って感じですもん。うちのコレクションでも珍しくて、例の紺のメタモルさんのと並んで貴重品です。

こちらはご覧の通り黒の別珍で出来ていて、襟元も詰まっているのでやはり冬向けの重厚感があります。後ろは大きなリボンで結び、袖は取り外しになってますが、実際この服こそヴィクトリアン・メイデンのヴィクトリアン・メイデンたるお洋服のひとつと言っても過言ではありません。なぜならっ、袖を付けた状態で着るとっ、腕が上がらないんですねっ。いやー、もうこれは大変なものです。

そもそもヴィクトリア時代のお洋服というのは、現代では優雅に見えるかもしれませんが、こういう「しめつけ型」のお洋服が主流だったそうで、それというのもこのヴィクトリア女王陛下ってのが、お行儀だのなんだのにことごとくウルサイご婦人だったらしく、女性の服装も当然、保守的な時代だったわけです。今みたいに肌見せファッションだのミニなんて言語道断、お行儀よく清楚に動かなければならないということで、こういう着たら腕を乱暴に上げたり下げたり出来ないってのも定番的要素だったとか。ま、今の私たちはこういうのもたまには楽しかろうというファッションで着ますからそれなりなんですが、当時の女性は大変だったのではないかと思います。

そういうわけで、着るのは大変なんですけど、とっても気に入っているお洋服のひとつではありますね。後姿もこんな感じで、見るからに清楚な雰囲気です。

 

これには、秋のページでも出していたベルベットのコートを合わせることになっていまして、黒ということもあり、あやぼー的には究極のメイデンさんセットということになっています。ちなみにクツはジェーンさんのエナメル・ショートブーツを合わせています。

 

 

以上で、お色違い含めて4点のコートをお目にかけましたが、あやぼーはコートというアイテムがとても好きで、ここ数年でずいぶんいろいろ揃えました。冬は当然一番上に着るものですから、周囲の目に止まるのもコートが先。それもあってか昨今特に凝ったコートがずいぶん出回っているように思います。でも、なにしろ場所を取るものだけに保管が大変。それも分かってて、しかも冬しか着ないのに数あってもなあ、と思いつつも、新作となると必ずチェックを入れてしまうのよね。

2004年、2005年とずいぶん増えたので、さすがに2006年はメアリさんの新作コートを見送りましたが、後になってやっぱり良かったかもと思ったりしていたので、来年、再販になったらまた買ってしまうかもしれません。ちなみに毎年再販されて大人気のケープ付きミディコートの方は、2006年も余剰生産分までサイトに出る前にキレイに完売してしまっていたようです。やっぱり女の子は好きですね、こういうロマンティックな雰囲気のコート。この季節しか着れないから、私も頑張ってたくさん着なくっちゃ。

 

DATA 1.Coat : \62,790 / Blouse : \16,590 / Skirt : \13,440 (All Mary Magdalene) / Pannier : \10,290 (Metamorphose)

2. Coat : \52,290 / Blouse : \14,490 / Skirt : \23,940 / JSK : \30240 / Bag : \29,190 (All Jane Marple) / Pannier : \10,290 (Metamorphose)

3. Coat : approx. \65,000 & One Piece : approx. \30,000 (Victorian Maiden) / Boots : approx. \40,000 (Jane Marple) / Pannier : \12,390 (Metamorphose)

 

 

2007.1.4.

photo : 2006.12.10.+12.17.+12.20.