VOL.7 冬を楽しむライフ・スタイル

 

 

秋ということで、今回のDaily Life Workshopfは、ちょっと雰囲気を変えてお届けします。やはり秋ともなれば物悲しさも一興、ロマンチックな気分にはなんと言ってもジャズが似合うのではないかと。それも日常のBGMなどでさえ夏のフュージョン系から一気に本格派モダンジャズなどに変えてみたい気がしますね。もちろんそれに合わせるにしてもカクテルなどというのは夏でこそ気分ですが、それはやっぱりフュージョン系ジャズの世界。では何を飲みましょうか。

もともと私は子供の頃からこの「酒」というものに大変ご執心で、様々なリキュール類にも興味がありその手の本も読んだりしていました。酒好きというのにも二通りあって、単にアルコールが入って酔っ払うのが好きなヒトと、酒そのものが好きなヒトに分かれるんじゃないかと思います。私は明らかに後者の方で、沢山飲むことは体質にも合いませんし、飲みたいとも思いません。それぞれの酒には歴史があり、その生み出された風土のニュアンスだとか、育んだ人たちの注ぎ込んで来た愛情だとか、そうしたものが渾淆して生み出す繊細なアンビュアンス、そういったものに魅きつけられる方の酒好きなんでしょう。

さて、私が子供の頃はカクテルというのも日常的なものではなくて、わりと限られた人たちだけの楽しみの世界という感があったものですが、いつの頃からか一般に普及して親しまれるようになりました。それ自体はとても喜ばしいことではあるのですが、何によらず「流行」ほど「洒脱」と遠いものはないと考えるひねくれモノには一般に普及してしまったものを踏襲するという習慣がありません。たいていの場合、何であれ流行は避けて通る方なんですが、要するに陳腐さが耐えられない性格なんですよね。ですからたまに飲みに行くにしても、昨今カクテルなどとても注文できない。レミ・マルタンくらいなら許せますが、それにしてもブランディ、ましてやウィスキーというのもあまりにもありふれていて陳腐です。そういうわけで最近はリキュール。これはなかなか楽しいチョイスで気に入っています。

純正モダン・ジャズと生(き)のままのリキュール。これはなかなかお似合いです。今のところ特に気に入っているのはコアントローで、オレンジ・ピールの香味を質の高いブランディに配したというだけあって、この酒の芳香と来たら不朽の名作と謳われるのも何の不思議もありません。これをオールドファッションドグラスに注いでロックでというのが昨今只今のところのマイ・ブーム。もちろんあまり多くは飲めませんので、グラスにほんの少し注いだのを香りを楽しみながらゆっくり頂くことにしています。適当に重みがありつつ、けれども芳香の華やかさはウィスキーやブランディとは全く別個のもので、女性にもオススメの逸品と言えるでしょう。

さて、そのような酒のBGMにはやはり音楽も選ばなければなりません。モダンジャズと言っても、私もそんなにバリバリのジャズ通なんてものではないので、乏しい知識の中からということになりますが、ま、奥の深い世界ほど先の楽しみがあるということでいいんじゃないかと。ですから私がオススメするCDも、普段ジャズを聞いたことがないなんて方にも十分楽しんで頂けるものではないでしょうか。実際、このレコードは記憶を辿ると、たぶん十代の頃に殆ど初めて買ったジャズのレコードで、とても気に入っているものでもあります。上の写真で紙ジャケットのレコードが映っているのはそのため。当時はいまどきのオーディオなんてものではなく、大きな家具ほどもある木製の「ステレオ」でかけていたものですが、その音の厚みは案外に昨今の最先端オーディオでCDをかけるよりも深かったのではないかと記憶しています。現在ではもちろんCDで手に入りますが、スタン・ゲッツ・カルテットによる1950年の演奏で、もとは全12曲のところをCD版では2曲オマケがついて全14曲となっているアルバムです。

スタン・ゲッツと言えば、ジャズを聴く人なら知らない者はない白人のテナー・サックスプレイヤー、今でも特にサックスに目がないという私の嗜好の原点はどうやらこのあたりにあるようです。アル・ヘイグの軽快なピアノも全く「ジャズ」というムードで素晴らしい。

 


と、既に気分はすっかり秋に浸り込んでいるわけですが、他にもいろいろ身の回りで変えてみたものがあります。

まずは毎日使うホーロー・ポットとミルク・パン。ポットは毎朝、紅茶を入れるのに必需品で、ミルク・パンの方もそれ用のマグでハーブ・ティを入れるための毎夜の友ですから、お揃いで選びました。先にポットだけ見つけて買って、お揃いのがあると後で知って購入。今まで淡いブルーのをセットを使っていたので、それが置いてあるキチンの雰囲気も、すっかり夏仕様から冬仕様に変わりました。この際、フライパンやお鍋も赤にしてみようかと思ったりしてますが、さすがにキツイ原色だけに、全部というのもな、とちょっと躊躇しているところです。もちろんブルーのセットもお気に入りなんで、春までお休みさせておきます。

小さなことなんですが、食器やキッチン・ツールなどを季節ごとに入れ替えると、毎日使うものだけに随分気分が変わりますよ。

 

 

そして以前TEA! のコーナーでも書きましたが、冬を前にしてまず定番リーフ・ティを買い揃える、これは毎年の習慣です。紅茶の葉というのも新鮮な方がもちろん良いので、夏の間は遠ざかることもあって、大体どれも初夏までに使い切ってしまうようにしているからです。アイス・ティもたまに飲みますが、どちらかと言えば、夏はやっぱり麦茶ですからね。

今年はアールグレイなどトワイニングの定番リーフティに、フォションのアップル・ティなども加えてみました。写真に写っているハーブティはカモミールですが、私の最も好きなのはベルベーヌで、これは最近、北野のイグレック・プリュスでティ・バックではないリーフそのものを手に入れることが出来るようになりました。このカモミールと同じポンパドールのシリーズにもベルベーヌってあるはずなんですが、最近見かけなくて淋しかったので嬉しいです。

先ほどのリキュールにしてもそうですが、紅茶というのもそれぞれに繊細な味わいのある飲み物ですよね。ですからだいたいいつでもストレートで飲みますが、今年はTEA! のコーナーで紹介してみたいので、様々な紅茶の飲み方も研究してみようかと思っています。あまり縁がないので忘れていましたけど、シナモン・ティ、ロシアン・ティ、ロイヤル・ミルク・ティなど、紅茶にもいろいろな飲み方ってあるんですよね。うん、この冬の課題はそれだな。

 

 

それから春はブルー系のハウスウエアを気に入って着てたんですが、秋は濃い色の方が気分的にも暖かくなるので、色違いのこの黒やパープルのを着ようかと思っています。やっぱりおうちで着るものってリラックス出来るものじゃなきゃね。肌触りがよくて緊張感のないルーズなものが一番いいです。

こうして少しずつ冬じたくが整ってゆくわけなんですが、あと今年はなんとしてもノートパソコンを購入して、家中どこでもパソコンが広げられるようにしたい!! 冬になると暖かい2階の、しかも比較的狭い部屋の方で暮らした方があったかいこともあって、ベッドルームにパソコンを持ち込み、ごろごろしながら更新準備を出来るようにしたいという策謀なんかもあるもんですから...。それにしてもなんか既に10月も中旬に入ろうとしているわけですから、あっというまにクリスマスで盛り上がり始めるんだろうなあ、あちこち。もちろんこのサイトもウィンター・スペシャルなどを企てているわけですが、ホントに一年なんてあっという間ですよね。言ってみれば、だからこそ季節ごとに身の回りの小さなものを入れ換えるのも、一区切りつけて気分転換する上で意味があるんでしょう。漫然としていないで、皆さんもそろそろ冬支度、始めてみませんか?

最後になりましたが、せっかくコアントローをご紹介したので、クリスマスにでも、それを使って作れるカクテルなんかオマケしておきましょうか。これは「ロールス・ロイス」というゴージャスな名前のついたカクテルで、コニャック、コアントロー、絞りたてのオレンジ・ジュースを各3分の一ずつの割合で合わせシェークするというもの。華やかなオレンジの芳香に、きりっとしたコニャックが効いていて、その名の通り贅沢な中にも気品を感じさせるカクテルです。ぜひ一度お試しあれ。

 

BGM : My Favorite Things (Originally by John Coltrane)

2002.10.6.-7.+10.13.

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